DTM初心者が揃えるべき機材とは?【DTM歴10年の筆者が解説】
DTMを始めるにしても、機材が色々あって何から買えば良いのか…そんなお悩みを持っているDTM初心者の方へ、DTMをやる上で必要な「最初に揃えるべき機材」についてまとめました。
DTMとは?
DTM とは Desk Top Music(デスクトップミュージック)の略称で、コンピューターを使って音楽制作をすることです。
最近はスマホやタブレット端末で出来ることもあるので必ずしもデスクトップではないのですが、この言葉が出た当時はコンピューター=デスクトップパソコンだったんです。
また同じ DTM を略称に持つ言葉として、ドイツツーリングカー選手権(Deutsche Tourenwagen Masters)というモータースポーツがありますが、特に関係はありません。
日本(の少なくともインターネット上:検索結果等を見る限り)では、DTM と言えばデスクトップミュージックを指す場合が多いように思います。当サイトでもデスクトップミュージックについて扱います。
「コンピューターを使って音楽制作をする」と言っても、必ずしも高度なプログラミングスキルを求められるわけではありません。
例えば「歌やギターをパソコンに録音して編集する」といった事も DTM になります。
DTMを始めるためには機材が必要
DTMを始める初心者はまず何をしたら良いのでしょうか…?
それは、道具(機材)を揃えることです。
「コンピューターを使って音楽制作をする」行為である以上、コンピューターをはじめとした道具がないと何も出来ませんからね。
多少の初期投資は必要になってしまいますが、こればかりは仕方がないです。
…とは言っても、機材は沼です。とんでもなく深い沼です。
初心者のうちから深い沼に突っ込むのは当然おすすめ出来ませんし、深い沼だからこそ初心者は何を買ったら良いのか分かりにくい世界だと思います。
ということで、DTM 歴が10年程になる筆者から、DTM を始める初心者向けに、最初に揃えるべき機材を紹介させて頂きます。
DTM初心者が揃えるべき機材
パソコン
これがないと始まりません。
最近はスマホアプリでパソコン用ソフトの簡易版などが出たりしていて、モバイル端末でもある程度の事は出来るようになってきています。
しかし、ある程度本格的に DTM をやるなら現在も基本的にはパソコン(Windows か Mac)が必要になると認識頂いた方が良いです。
かつ、家電量販店で売っている2~3万円程度のパソコンだと、性能が低くて対応出来ない可能性が高いので、ある程度スペックが高いパソコンが必要になります。
パソコンの選び方やおすすめのパソコンについても色々と記事を書いていますので参考にして頂ければと思います。
オーディオインターフェース
オーディオインターフェースとは、パソコンにオーディオを入出力させるための機材です。
何それ?と思われるかも知れませんが、パソコンに次いで必要なアイテムになります。
なぜ必要かというと、パソコンに標準で付いている入出力装置だと、音質や性能が悪くて DTM では全く使い物にならないからです。
安価なもので1万円くらいから、高いものは数十万円しますが、初心者が最初に買う場合の予算は3万円以内がおすすめ。
オーディオインターフェースについてはこちらの記事に詳しく書いています。
DAW
DAW とは、Digital Audio Workstation の略称です。
聞き慣れない単語だと思いますが、いわゆる作曲ソフトです。これも無いことには始まらないですね。
録音をしたり、打ち込みをしたり、ミックスやマスタリングをしたりと、実質的な DTM の作業は全てこのソフト上で行われます。
オーディオインターフェースを買うと簡易版がついてきたりしますが、それらは制限が非常に大きいため、基本的に購入必須です。
各 DAW ともグレードがあり、簡単なデモ制作のみを想定しているなら下のグレードを購入して大丈夫です。
しかし、ある程度まともに DTM をやりたいならフルバージョンを買っておかないと制約に苦しむことになります…。
DAW のおすすめについては下記記事でジャンルや用途で分類しながら紹介しています。
モニタースピーカー/ヘッドホン
音を聴くためにはスピーカーやヘッドホン必要になりますよね。
なかでも DTM に必要なのは、モニタースピーカー/モニターヘッドホンといわれる、音を正確に捉えて確認できる種類のものになります。
家電量販店などで手に入るスピーカーやヘッドホンは、音を格好良く聴かせるように音質を弄っていたり、安いものだと低域などが鳴っていなかったりするので、自分が扱っている音を正確に確認することが出来ません。
なので必ずモニター用のものを買うようにしてください。
スピーカーとヘッドホンを使い分けて作業するのがおすすめですが、最初のうちはどちらか片方だけでも良いと思います。
日本の一般的な住環境を考慮すると最初はヘッドホンの方が良いかも知れません。
スピーカーは、私が愛用している Adam A3X のレビューを掲載しておきます。
ケーブル
忘れがちですが、各種機材を接続するためのケーブルも必要になります。
機材だけ買っても、繋げられないと意味がないですからね。
各機材に同梱されているケーブルで事足りる場合もなくはないですが、何かしら買い足す必要が出てくる場合が殆どだと思います。
自分が購入する機材をどう接続するかを確認した上で、必要なケーブルは買い足すようにして頂くと良いと思います。
ソフト音源(打ち込み制作用ソフト)
DTM で音楽制作をする際、殆どの場合で避けて通れないのが打ち込みによる作曲・フレーズ制作です。
仮に生楽器系の音楽をやるにしても、全ての楽器を自分で演奏して録音出来るケースって、技術的にも環境的にもかなり稀だと思います。
なので基本は自分が演奏しないパートは打ち込みで対応することになります。
特にドラムは録音のハードルが非常に高いため、殆どの場合で打ち込みになると思いますが、そういう時に必要なのがドラムの打ち込みソフト(=ドラム音源)なわけです。
以下、ソフト音源の例を挙げていきます。
ドラム音源
上述の通り、ドラムは宅録が現実的でない場合がほとんどだと思いますので打ち込みで作るのが基本になると思います。
DAW によっては付属でドラム音源がついてくる場合もあるので、簡単なデモ用途ならそれでも十分ですが、専用のドラム音源を持っておくと、プロが作り込んだ音が即手に入り、もし宅録で来たとしても下手に自分レコーディングするより高品位なドラムサウンドが扱えます。
ドラム音源のおすすめについては下記記事でまとめています。
ベース音源
バンド系 DTMer でも、ギターは弾いてもベースは打ち込みという人が多いのではないかと思います。というか多いです。
また、ベースは録音した後のミキシングなどの処理が意外と大変なので、初心者のうちは打ち込みベースのほうが綺麗な音が作れたりします。(ドラムほど顕著ではないですけどね)
ベース音源のおすすめについては下記記事でまとめています。
ギター音源
ギターに関してはジャンルによって必要な音がかなり変わってきてしまうのと、自分で弾く人も多いと思うので最初に揃えるべき音源とは必ずしも言えませんが、バンドサウンドを作る上では必要な楽器ですよね。
私の場合は、DTM を初めた当初はギターほとんど弾けなかったこともあって、Electri6ity という音源を買いました。現在はダブリングの一部に打ち込みを用いることで(何度も弾く手間を省きつつ)オケに厚みを足すのに使用しています。
ギター音源のおすすめについては下記記事でまとめています。
(アンプシミュレーター)
厳密にはソフト音源ではないですが、エレキギターやベースを扱う上で必要になるものです。
ギターやベースの音ってアンプを通した音を使いますよね。特に生のエレキギターの音をそのまま使うという事はあり得ないかと思います。
DTM でアンプの音を扱うためにはアンプの音を再現するアンプシミュレーターが必要になります。
アンプシミュレーターのおすすめについては下記記事でまとめています。
シンセサイザー音源
コンピューターとも相性がよく、有料無料含めて様々なソフト音源が存在しているのがシンセサイザーです。
有名な製品だと Omnisphere、Serum、Sylenth1、Massive、Synthmaster などといったものがあります。
Sylenth1 については記事を書いています。その他は準備中です。
まとめ
ということで必要な機材をまとめると以下になります。
- パソコン
- オーディオインターフェース
- DAW
- モニタースピーカー/ヘッドホン
- ケーブル
- ソフト音源
とりあえずこれだけ揃えれば DTM は可能です。
まあ結構な初期投資にはなってしまいますが、買える所から買って徐々に買い足していくと良いと思います。
ソフト音源なんかは、DAW によっては標準で入っている場合もあるので、最初のうちはそれを使うのも良しです。
あとはミキシング系のプラグイン MIDI キーボード等があると良いですが、ミキシング系プラグインは殆どの DAW に標準で入っているので、まずはそれを使うと良いと思います。
今回は以上になります。ぜひ充実した DTM ライフを送って頂ければと思います。