【2020】オーディオインターフェイスのおすすめ15選【DTM】
DTM をやるためにはオーディオインターフェイスが必要です。
しかし、オーディオインターフェイスって種類が多くて、何を買ったら良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、DTM 歴が10年を超える筆者から、「これを買っておけば間違いない」という定番のおすすめ機種を価格帯別に紹介させて頂きます。
オーディオインターフェイスとは?
そもそもオーディオインターフェイスって何?
何で DTM にオーディオインターフェイスが必須なの?
はじめはそのような疑問が尽きないと思います。かつては私もそうでした。
オーディオインターフェイス(オーディオI/Oとも言う)とは、パソコンにオーディオを入出力させるための機材です。
別の言い方をすると、パソコンと音楽機材(スピーカーや楽器など)を接続するための機材です。
マイクやギターなどの楽器をオーディオインターフェイスに接続することで、パソコン上で鳴らしたり、録音したりすることが出来ます。
最近では DTM 以外でも、動画制作や配信、オンラインミーティングなどの際に、音質を上げたり任意のマイクを使用するために使われることも多くなっています。
DTMにオーディオインターフェイスが必要な理由
オーディオの入出力装置ならパソコンに付いているし、それを使えば良いのでは?
そう考える方もいるかも知れません。
しかし、パソコンに標準で付いている入出力装置は性能が非常に悪いです。
もの凄く音質が悪かったり、もの凄く時間差で出力されたりなど…パソコン標準の入出力装置では、音楽用途にはとてもじゃないけど対応できないんですよね。
これがオーディオインターフェイスが DTM で必ず必要になる理由です。
「歌ってみた」や「演奏してみた」系でも同じ理由で必要ですね。
また、オーディオインターフェイスを用いることで、色々な機材をパソコンに接続することが出来るようになります。(機種にもよりますが)
参考までに、私が所持している Steinberg UR-RT4 という機種のマニュアルに記載されている接続例はこんな感じ。入出力数が比較的多い機種だと、こんなに色々な機材を同時に接続できたりします。
オーディオインターフェイスのおすすめ機種(価格帯別)
さて、オーディオインターフェイスに関する基本的な知識をご説明したところで、早速おすすめ機種を紹介していきたいと思います。
ざっくりと価格帯で機種を分けていますが、以下の3ステージに分類しました。
- 3万円以下
- 5万円前後~
- 10万円前後~
ガチ業務用の数十万円するものを除けば、大体グレード感が3段階くらいに分かれるイメージ感を持って頂くとわかりやすいと考えます。
ただ、同等品でも入出力数の違いで価格が分かれる製品も多いので、厳密に区切りすぎずに少し粗めの粒度で分類しています。
また、初心者の方にも安心して検討して頂けるように、あまりマニアックなものは避けて、知名度や実績のある製品を中心にピックアップしています。
オーディオインターフェイスのおすすめ機種:3万円以下
1万円未満など極端に安いものは推奨しませんが、3万円でお釣りが来るくらいの予算があれば基本的には過不足ないものを選ぶことが出来ます。
極端なこだわりを求めない場合はこの価格帯で問題なし。以下に紹介しているものなら品質的にも十分です。
具体的な用途例としては、入手力数が最低限で良い場合や、最初の1機として選ぶ場合など。また配信系などの非 DTM 用途などもこの価格帯がおすすめ。
Steinberg – UR22mkII
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac, iPad(アダプタが必要)
- 入出力:2in/2out
- 付属DAW:Cubase AI
低価格帯モデルの大定番といえるベストセラー商品が Steinberg の UR22 です。(現行は mkII で2代目)
2in/2out のコンパクトな仕様で基本的な性能はカバーしており、同等品を持っていますがクセのないクリアな音質。
ショップにもよりますが2万円を切る低価格かつ、Steinberg 製なので Cubase の下位グレードが付属しています。
Focusrite – Scarlett 2i2
- 接続:USB-C
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:2in/2out
- 付属DAW:Ableton Live Lite, Pro Tools | First Focusrite Creative Pack
Scarlett 2i2 は、上記の UR22 と真っ向勝負しているような低価格帯の有力商品です。
私が所持しているのは少し古い型なのですが、コスパ製品であっても独特のコシのある質感が魅力的です。
また、付属 DAW に加えて同社のミキシング用プラグインが付いてくるのもポイントです。
Roland – Rubix22 / 24
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac, iOS(アダプタが必要)
- 入出力:2in/2out(Rubix 22), 2in/4out(Rubix 24)
- 付属DAW:Ableton Live Lite
安心の国産 Roland 製品です。Roland のオーディオインターフェイスは配信者やボカロP界隈で人気がありますね。
コスパモデルの Rubix シリーズから2種を紹介。
Rubix22 は、上位機種に比べて機能を最低限に絞っているぶん2万円を切る低価格を実現しています。
Rubix24 は、この価格帯でありながらループバック機能(入力音とPC内のBGMを混ぜることが出来る機能)とハードウェアのコンプレッサーを搭載しています。
PreSonus – Studio 24c
- 接続:USB-C/2.0
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:2in/2out
- 付属DAW:Studio One Artist
DAW の Studio One で有名な Presonus ですが、実は低価格帯のオーディオインターフェースに力を入れているメーカーの一角です。
Presonus のオーディオインターフェースはパリッとした元気な音がする傾向にあります。
また付属 DAW として Studio One Artist が付いてくるのは結構美味しいと思いますし、Studio Magic プラグイン・スイートと称して Plugin Alliance や Lexicon 等のガチなミキシングプラグインが複数付いてくる点は確実に価格以上です。
Native Instruments – Komplete Audio 2 / 6 MKII
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:2in/2out(2), 6in/6out(6 MKII)
- 付属DAW:Ableton Live Lite
プラグインバンドルで有名な Komplete の名を冠した Native Instruments 製のオーディオインターフェイスです。
以前から販売されていた Komplete Audio 6 が MKII にリニューアルされたのに合わせて、弟分の Komplete Audio 2 と Komplete Audio 1 が登場しました。
末弟の 1 は DTM 用途としてはチープすぎるためここでは扱いませんが、コンパクトオーディオインターフェースとしては十分なスペックを誇る 6 MKII と、DTM 的なミニマム仕様の 2 はおすすめです。
モダンなエレクトロミュージック系が得意なメーカーなこともあり、ソリッドな質感の音が特徴です。
Zoom – UAC-2
- 接続:USB3.0
- 対応:Windows, Mac, iPad(アダプタが必要)
- 入出力:2in/2out
- 付属DAW:Cubase LE
USB3.0 が標準規格となっており、一般的な USB (USB2.0) よりもレイテンシーが小さいの特徴です。
軽くコンパクトな筐体で持ち運びにも便利なのこともあり、Windows ノートでライブパフォーマンスをする際に良いと思います。
また、ギターエフェクター等で有名な Zoom 製なこともあり、音質はギターの録音に最適化されたチューニングがされています。
レビュー
オーディオインターフェイスのおすすめ機種:5万円前後~
予算を5万円程度まで引き上げるとミドルクラスのものが視野に入ってきて、選択肢が広がります。
DTM をある程度本格的にやりたいなら、この領域から手を出しても良いと思います。慣れてきてグレードアップしたいという需要にもピッタリ。
Steinberg – UR-RT2 / UR-RT4
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac, iPad(アダプタが必要)
- 入出力:2in/2out(UR-RT2), 6in/4out(UR-RT4)
- 付属DAW:Cubase AI
ベストセラーの UR シリーズをベースに、Rupert Neve Design のトランスフォーマーを搭載して録音音質を向上させたものです。
私も愛用していますがトランスをオンにするとギラッとリッチな音になり、価格以上の満足感があります。
レビュー
Audient – iD22 / iD44
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:2in/6out+ADAT
- 付属DAW:なし
入力、出力ともに音質の評判がかなり良いのが Audient 製のオーディオインターフェースになります。デザインもおしゃれ。
長らくコンシューマー向けのフラッグシップだった iD22 ですが、上位機種の iD44 が登場したこともあってか現在は5万円台から購入可能です。
iD44 は7万円台後半~でこの分類からは若干はみ出ますが、評価の高い機種のため掲載しておきます。
Focusrite – Clarett 2Pre / 4Pre
- 接続:USB2.0, USB-typeC
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:2in/4out(2Pre), 8in/4out(4Pre)
- 付属DAW:Ableton Live Lite
Focusrite のミドルグレードのラインナップが Clarett になります。
プリアンプ部分は同社の有名な ISA マイクプリアンプをモデリングしており、Focusrite らしい柔らかく温かみがあり太いサウンドが得られます。
Roland – OCTA-CAPTURE
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac, iOS(アダプタが必要)
- 入出力:10in/10out
- 付属DAW:Ableton Live Lite
Roland の上位機種です。
クリアでナチュラルな音質に加えて、機材内にハードウェアのコンプレッサーを搭載しています。
またこの価格帯・サイズ感でありながら入出力数が多いので、ドラムなどのマルチトラックレコーディングにもある程度対応出来ます。
IK Multimedia – AXE I/O
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:2in/5out
- 付属DAW:Ableton Live Lite
アンプシミュレーター Amplitube でお馴染みの IK Multimedia によるギター特化型オーディオインターフェースです。
ギターに最適化された UX に加え、音質面の評判も良いです。海外のギタリスト Youtuber がよく使っている事からもそれが分かります。
また、DAW に加えて Amplitube Deluxe が付属してくるのは非常に…非常に美味しいです。
オーディオインターフェイスのおすすめ機種:10万円前後~
10万円程度かそれ以上を出せるなら、コンシューマー向けとしてはハイエンドの領域であり、一部のプロが愛用しているようなものも視野に入ってきます。
本エントリーはどちらかというと初心者向の方へ向けているため、この領域自体が必ずしもおすすめとはいえませんが、こだわりたいなら是非。
DTMer の憧れ機材的なイメージも強い機種になります。
Apogee – Duet
- 接続:USB2.0
- 対応:Windows, Mac, iOS(Lightningケーブル別売)
- 入出力:2in/4out
- 付属DAW:なし
実売価格8.6万円くらいで10万円を切りますがこちらに分類します。
ポータブル型オーディオインターフェースの高級機種として代表的な存在と言えるのが Apogee の Duet です。
プロにもファンが多いそうで、据え置き型の他社製品を差し置いて敢えて Duet を使う事もあるという話も聞きます。それくらい音が良いという事。
RME – Babyface Pro FS
- 接続:USB2.0/3.0
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:12in/12out
- 付属DAW:なし
コンパクトなオーディオインターフェースの高級機種としてもうひとつの雄といえるのが RME の BabyFace。
10万円ポッキリ(?)で低価格帯のものとは明らかに違う、プロクオリティのクリアな音質が手に入ります。
RME – Fireface UCX
- 接続:USB2.0, Firewire
- 対応:Windows, Mac, iPad(アダプタが必要)
- 入出力:8in/8out
- 付属DAW:なし
ガチ勢御用達の Fireface UCX。個人 DTMer の憧れ機材である一方でプロも使ってますね。スタジオでも見かけます。
非常にクリアで明瞭な澄んだ音やレンジの広さに定評があります。またプロ現場でもよく見かけることからも分かりますが、音質の良さだけでなく動作の安定性も評価されています。
Universal Audio – Apollo Twin X DUO / QUAD
- 接続:Thunderbolt 3
- 対応:Windows, Mac
- 入出力:2in/4out
- 付属DAW:なし
UAD という専用のプラグインをPCに負荷をかけずに扱えるというのが Universal Audio Apollo シリーズ最大の特徴です。
高品位な UAD プラグインを使いたければ選択肢はこのシリーズ1択になります。
UAD を動かす内蔵 CPU (DSP) の性能の違いで DUO と QUAD があります。
オークションや中古品の購入には注意が必要
さいごに、オーディオインターフェースを購入する際に注意したい事として、オークションや中古品を購入する場合を挙げておきます。
オーディオインターフェースって、ハードウェアとは別にソフトウェアが付いてきたり、それらの認証をオンラインでやる必要があったりします。
その辺りをよく理解して購入しないとと、ハードウェアだけ手に入ってもそれらの機能を使えずに後悔する可能性があります。販売側が把握していない事もありますからね。
ハードオフなどのリサイクルショップでもオーディオインターフェースや DTM 機材系のソフトを取り扱っていない場合が多いのは、こういった事情によるトラブルを避けるためと思われます。
出来れば極力新品を購入する方が安全です。
まとめ
いかがでしょうか。定番的な間違いのないオーディオインターフェースを厳選して紹介させて頂きました。
おすすめな購入の流れは、まずこの中から目的に合わせて予算を決め、自分の環境に適合するものに絞り込み、そこから好きなものを購入、という形です。。
オーディオインターフェースって、ギターなどと違って楽器屋で試奏して購入…みたいなことが出来ませんので、本記事のような紹介記事やレビューなどをよく見て、よく調べて買って頂くのが良いと思います。