【定番】モニターヘッドホンのおすすめ7選【DTM】

DTM の必需品であるモニターヘッドホン。しかし選択肢が多くてはじめは何を買えば良いか分からないと思います。そこで今回は DTM 用途におすすめの定番的なモニターヘッドホンを紹介していきたいと思います。

モニターヘッドホンとは

ヘッドホンのイメージ

DTM の必需品とは言っても、そもそもモニターヘッドホンって何?普通のヘッドホンとどう違うの?と思う方も居るのではないでしょうか。

モニターヘッドホンというのは、モニターという言葉の意味の通り、音を監視、確認、チェックするためのヘッドホンです。

一般的なヘッドホンは、あくまで音楽を楽しく聴くために作られているものであって、確認などに最適化されているわけではないので、用途が異なるんです。

モニターヘッドホンがDTMに必要な理由

DTM にモニターヘッドホンが必要なのは、DTM の各工程、特にミキシングやマスタリングなどをする上で、自分が扱っている音を正確に捉えて確認する必要があるからです。

一般的なヘッドホン(リスニング用ヘッドホン)は、曲が格好良く聴こえるように調整がされている場合が殆どなので、元々の音を正確に捉えることが出来ません。

一方でモニターヘッドホンは、基本的に味付けは最小限で、原音に忠実に再生されるように調整されており、音をチェックするのに最適化した設計になっています。

つまりヘッドホンはモニターヘッドホンを使わないと、まともなバランスで曲を作ること自体が困難、ということになります。

スピーカーよりも重要?

モニター用の再生機といえばヘッドホンだけでなくモニタースピーカーも存在しますよね。憧れの DTM 環境には高価なモニタースピーカーが付きものなイメージ。

本来であれば、モニタースピーカーとモニターヘッドホン併用して、メインをスピーカーにして、ヘッドホンではより細かいところをチェックする、といった使い方が理想的な使い分けになると思います。

しかし、制作環境(住環境)をそこまで選べない宅録 DTMer の場合、モニタースピーカーの性能をフルに活かせないことも多いと思います。

部屋の鳴りを調整できなかったり、外の音がガンガン入ってしまったり、そもそも大きな音を出せなかったり…。

…となってくると、宅録 DTMer の場合はスピーカーよりもモニターヘッドホンでの作業がメインになってくる可能性が高いです。

かくいう私もその1人ですが、だからこそモニターヘッドホン選びって重要なんです。

DTMにおすすめのモニターヘッドホン

ということで DTM 用モニターヘッドホンのおすすめ機種を紹介していきたいと思います。

一口にモニターヘッドホンといっても格安のものから高額なものまで色々ありますが、ここでは定番的な1万円~2万円台のモデルを中心に紹介していきたいと思います。

正直、DTM をやるなら最低限この中のどれか1つは持っておいた方が良いです。初めて買う場合も、この中から選ぶのがおすすめです。

Sony – MDR-7506

海外では多くのスタジオに置いてある定番機種です。

日本だと赤いラベルの MDR-CD900ST の方が有名というかどこのスタジオにも置いてある機種になりますが、DTM 用途であれば青ラベルの MDR-7506 をおすすめします。

上から下までバランスよく鳴りミキシングがやりやすい点、そしてそのままリスニングにも使える汎用性の高さが魅力です。

YAMAHA – HPH-MT8

「すべての音を、見るために」というキャッチコピーの YAMAHA のフラッグシップ。執筆時点での筆者のメイン機でもあります。

非常に定位感が分かりやすく、どの音がどの位置で鳴っているのかが手に取るように分かるため、ミキシング用途に最適なヘッドホンです。

YAMAHA らしい優等生キャラなサウンドな一方で低音がやや小さめなので、これで気持ち良いバランスにすると低域盛りすぎになりやすい点は注意が必要です。

レビュー

audio-technica – ATH-M50x

MDR-7506 と並んで海外のスタジオにおける超定番とされているのがオーテクの ATH-M50x です。

スペックが似通っており、上記の YAMAHA HPH-MT8 はこれの OEM なのではないかという説がありますが、真意の程は不明。こちらのほうが若干安価ですね。

HPH-MT8 と異なる点としては、低域の量感はしっかりしている…というか結構盛られています。両方持っておくと最強かも!?

AKG – K240 Studio

オーストリア発 AKG (アーカーゲー) の定番機種といえるのがこちらの K240 Studio です。

定番的なモニターヘッドホンの中では珍しいセミオープン型を採用しており、立体感や空気感を捉えやすい、長時間でも疲れにくいといったメリットがあります。

近年価格が大幅に下がり、ショップにもよりますがかなり安価で購入できるようになったので、入門用として最適かも知れません。兄弟機種の K240 MKII よりもワンランクくらい安く買える事が多いです。

低域は分離感がやや弱めなものの、しっとりとしていてリスニング用にも良い感じです。価格感を考えるとコスト対性能が非常に良い製品です。

レビュー

AKG – K702

同じく AKG から、上記 K240 Studio よりも高価格帯の定番機種です。

こちらは完全な開放型のヘッドホンとなっており、曲の空気感や奥行き、立体感などを捉える能力に磨きがかかっています。ペタッとしがちな密閉型のモニターヘッドホンにはない強みといえます。

兄弟機種の K701 もありますが、こちらの K702 の方がよりフラットで癖が少なく、モニター用途としてはより適しています。

Roland – RH-300

Roland のモニターヘッドホンとして定番のロングセラーといえるのが RH-300 です。

公式曰くデジタル楽器に最適とのことですが、私はギター・ベースのレコーディングに使用していましたが使いやすかったです。

モニターヘッドホンとしてはややドンシャリ傾向というか低域が強めで迫力のあるサウンドをしています。なのでバンドモノにも合うし、リスニング用としても活躍します。

Shure – SRH840

マイクで有名な Shure のモニターヘッドホン、SRH840 も評判が高いです。

上から下までバランス良くミキシングに最適なのはもちろん、クリアで抜けの良い音質で、明るく元気な感じのサウンドメイキングと相性良し。

MDR-CD900STはおすすめしない

モニターヘッドホンの超定番であり、ベストセラーである Sony の MDR-CD900ST は、DTMer の方にはあまりおすすめしません。

というのも、モニターヘッドホンとは言っても「何をモニターするか」の用途が DTM にはあまり合っていないからです。

詳しくは下記記事を参考にして頂ければと思います。

さいごに

モニターヘッドホンってとても大事です。

どの機種のモニターヘッドホンを使うかで、出来上がる曲の質感も変わってくる程です。

つまるところ、良い曲を仕上げるためには自分に合ったモニターヘッドホンを見つけることが大切だということになります。

そのためにも今回紹介したような定番的な機種をまず試してみて、傾向を掴んでみて欲しいなと思います。

もし、近くの店舗で視聴ができるなら是非色々視聴してみると良いでしょう。(視聴で果たしてどこまで分かるかという問題はありますが)

一発で理想のヘッドホンに出会えるかも知れないですし、使っているうちに「ここがもう少しこうなっていたら~」という点が出てくるかも知れません。それはあなた次第。

DTM で曲を作る上での相棒ともいえる存在ですので、是非良い買い物をして頂きたいなと思います。