エレキベースをカッコよく聴かせるミキシングテクニック

こんにちは。Lostmortal@DTMブログ (@lostmortalmusic) です。

ギターのミキシングについて以前書いたのでベースについても書いていきたいと思います。ベースは音作りもミキシングも難しいですが、経験上以下に紹介する内容に沿ってやっていけばある程度なんとかなると思っています。

キックを下に配置してローカット

エレキベースのおいしい低域はいわゆるスーパーローより上。100hzあたりが量感を司っていると思います。

逆にスーパーローが出過ぎていると輪郭がぼやけたり他のトラックをマスキングしたりとあまり良いことがありません。

バンドマンなら「ベースのローが出過ぎていて他なんも聞こえねぇ」という経験ないでしょうか。

なので大体ベースはローエンドを80hzあたりに設定し、そこから下はカットしてしまった方が良いです。下の帯域はキックに任せましょう。

私自身も最初はベースのローカットとかマジかよと思っていましたが、この方がいい結果を得られることがわかりました。

EQについて

~60hz
籠りやマスキングの原因になるのでカットしたい

80~100hz台
エレキベースらしい重量感

200~400hz
ブーストすると籠りやすいがないとスカスカになる。難しい帯域。研究中。

500~1khz
音色に関わる。バキバキ凶悪な音にしたければ500hz辺りを容赦なくカット。ラインを出したければそれより上をブースト。

1~2khz
他トラックと被りやすい領域。出すと固めの音になる。1khzは抜けに関わってくるがDjentとかだと敢えて落とすみたい。

3~4khz
アタックのジャリっとした金属感

4khz~
上記よりも更にキツイ金属感。キンキンした感じ

8khz~
露骨に削ると単体で聴いたときに籠るが全体のバランスで見ると必要ない

低域の量感を安定させる

ピッキングや指でも演奏のニュアンスで音量が大きく変わるのエレキベース。特にライン録りだと露骨に波形サイズがばらつきます。同じ音程でも弾く弦によっても変わり、太い弦の方が音量が大きくなります。

しかし、ベースの音量感がばらついていると曲が不安定な印象になってしまうので、ミキシング段階でしっかり整えてあげる必要があります。もし処理で多少音が変わってしまっても、それでも量感を安定させることを優先した方が良いと思います。

量感を整えるにあたってオススメの方法は、マルチバンドコンプレッサーを低域のみに作用させることです。この処理については下記の記事で詳しく紹介しています。

抜けはEQよりエンハンサーで

ベースの抜けの帯域って3ケタhz後半から1khzくらい。

他のトラックとも被りやすく音色の方向性にも関わってくるエリアなので、抜け目的でここを無暗にブーストするよりはR-Bassなどでエンハンスした方が良いと思います。

ちなみにR-Bassは前に出てくるものの結構音変わります。比較的新しいプラグインだとDeeFatが良かったです。安いし、オートコンプでもあるので量感も整います。

低域はモノラル、高域はステレオ

低域をモノラル化してセンターに集めるのは帯域整理の恐らく基本。人間の耳は低音のステレオ感を認識できないらしい。もし出来てなかったらすぐにやると良いです。かなりスッキリするはずです。

一方で高域の金属感をステレオイメージャーなどで少し広げてやることでバキバキ感やジャリジャリ感が豊かになり前に出てきます。

オケに混ぜるとベースの音色なんて関係ねぇ状態になりがちですが、このテクニックを使うことで曲中でも埋もれずにバキバキベースを鳴らすことが出来るようになります。

但し出来るプラグインは限られているかも。私は Ozone Imager (※フリー版ではなく、Ozone の Advanced 版を買うと使える個別プラグインの方)でやってます。

ちなみにですが Ozone を買うなら Advanced を買った方が良いのですが、その理由は下記にまとめています。

位相に注意

メタルやハードコアでギターリフとユニゾンで弾いている際など、たまに発生するのですが、ギターと位相が被ってピンポイントで重量感がすっぽ抜けてしまう現象があります。

こうなった時の対策としては

  • ちまちまタイミングをずらして様子を見ていく
  • 位相反転する
  • 位相補正プラグインを使う

といった感じ。位相補正プラグインは買っておいた方が良いと思います。私は Melda Production の MAutoAlign を愛用しています。

MeldaProduction MAutoAlign

位相について詳しいことは下記の記事にまとめています。

プラグインは何を使えば良いか

これまでに書いたことを実現できるのであれば何でも良いのではないかと思います。プラグインによって音の傾向はありますが、それよりも適切な処理をしていることの方が大事。

ただ、ベース一つにとってしても複数のプラグインが必要なことがわかりますね。もし今からミキシング系のプラグインを一通り揃えたいというのであれば、予算を抑えたいなら Waves のバンドル(セール時)、多少奮発しても良ければ Neutron の Advanced あたりが良いのではないかと思います。あとは DOTEC-AUDIO の DeeFat も良いです。

DeeFat についての詳しい記事はこちらです。

まとめ

やっぱりミキシングって難しいです。やっているうちに最適解がわからなくなってくるし、エレキベースのように自分で録音したものだと尚更。

なので、ここでまとめたことを参考にしつつ、色々試してみて頂けると良いのかなと思います。

あと、各種数値はあくまで目安なので、値の答えは自分の耳で聞いて見つけたほうが良いです。それがまた難しいんですが、やっていくと知見が貯まっていくと思います。