【JST】Toneforge Misha Mansoor レビュー【DJENT】

JST (Joey Sturgis Tones) と Periphery の Misha Mansoor がコラボしたアンプシミュレーター、Toneforge Misha Masoor について紹介したいと思います。

商品テーマからしてモダンメタルや Djent 好きな DTMer 必見のアンプシミュレーターですよね。ようやく購入することが出来ました。

Toneforge Misha Mansoor とは

デデッデッデッデン! ミーシャ! デデッデッデッデン! マンソー! イエアアァァァアァァァァァァァァァァ!

という Ola Englund 先生による公式紹介動画でもお馴染みの(?)Toneforge Misha Mansoor。

Periphery のギタリストであり Misha Mansoor 氏のシグネチャーモデルとして、JST (Joey Sturgis Tones) の Toneforge シリーズから出ているアンプシミュレータープラグインです。

Misha Mansoor 氏といえば、Meshuggah のトーンを研究した末に Djent という概念を世に産み落とした張本人。

そんな Misha Mansoor 大先生の研究の成果が詰まったアンプシミュレーターということで、Toneforge シリーズの中でもフラッグシップ的な扱いになっていると思います。

本人による動画もあります。

 

Toneforge Misha Mansoor の特徴と使い方

基本設計の部分は Toneforge シリーズでお馴染みのパッケージングになっています。

アンプ・キャビネット・エフェクターやその他プロセッサがオールインワンになった、プラグイン内でギタートーンを完結させることが出来る仕様ですね。

アンプ以外のプロセッサーはシリーズ共通で使い回されているものも多いのですが、Toneforge Misha Mansoor では全てのプロセッサーが独自のものになっています。

各ビューを1つずつ見ていきたいと思います。

オーバードライブ

アンプの前段に挿すオーバードライブペダルのビューです。

備わっているペダルは、これも Misha Mansoor 氏がプロデュースしている Horizon Devices の Precision Drive というもの。

このペダル単体のプラグインで売っても良さそう等と思ってしまう。笑

アタックを設定できたり、このペダルの中にノイズゲート機能が付いていたりする点が珍しいですが、オーバードライブとしてはハイゲインアンプのブースト用途としてはオーソドックスな音色です。

アンプ

メインのアンプビューです。

少し変わった見た目をしていますが、アンプはクリーン・クランチ・リードの3種類。

そして中央にあるゲインに扇風機状のメーターが3つあると思いますが、この3つでそれぞれ音色が変わります。

つまり、3×3で実質9種類のアンプが備わっているような仕様になっています。Toneforge Jason Richardson でも3種類だったのでこれはかなり豪華ですね。

音作りは、EQ は3バンド+中央右のプレゼンスですが、それに加えてビュー中央左の「CHARACTER」、右の「HARMONICS」及び「COMPRESSOR」という項目があり、この辺りでトーンをかなり追い込むことが出来ます。

音作りの幅が異様に広いです。

キャビネット

キャビネットビューは Toneforge シリーズお決まり(?)の雰囲気重視の GUI ですね。

キャビネットは6種類+カスタム IR Loader となっています。

マイキングは設定出来るものと出来ないものとがあります。

Misha Mansoor 感というか Periphery 感というか Djenty 感を出したければ、イメージの「JST Matched Cab」が最強です。

エフェクター

味付け用の空間系やモジュレーション系のエフェクターペダル群です。

ディレイ、コーラス、リバーブの3種類ですね。

特筆すべき事もないかなという感じですが、3つとも無難に扱いやすく、簡単にそれっぽい音を作れて良いですね。

Misha Mansoor 氏本人の動画ではこれを使ってアンビエントギターも鳴らしていたので結構設定を追い込めるっぽいですね。

EQ

EQ ビュー。ここからはギターとしての音作りが終わった後のミキシング系プロセッサーのエリアです。

4バンドのパラメトリック EQ が備わっています。

このセクション、Toneforge シリーズ共通の EQ だと結構クセがあって使いにくいのですが、Misha Mansoor 仕様のこちらは変なクセがなく扱いやすいです。

コンプレッサー

最終段。ダイナミクス調整用のコンプレッサーです。

Toneforge シリーズ共通のものだと Finality Lite というリミッターになるのですが、こちらはコンプレッサーになってますね。

とはいえ用途としては一緒です。最終的なダイナミクスを均し、トラックを FIX したサウンドに整形できます。

Signal Path

こちらも Toneforge シリーズお馴染みの機能、Signal Path です。

各プロセッサーのオンオフをここでまとめて切り替えることが出来ます。

それだけならわざわざこのビューを使用するまでもないのですが、真ん中にある「MAGIC」がキモです。

ここに Joey Sturgis 氏による秘密のレシピ的な処理が入っており、これをオンオフすると全く別物のアンプに変貌します。

Toneforge Misha Mansoor の音質や所感

当然ながら全体的にモダンで明瞭な今っぽい質感ですが、意外と汎用性は広く、幅広く使っていける感じがします。

クリーン、クランチ、ハイゲインにそれぞれ3種類の音色があって、調整項目も豊富で、とにかく音作りの幅が広いのが大きいですね。

とはいえやはり特徴や強みと言えるのが、Djent や2010年代以降のモダンサウンドを象徴付けるかのような質感です。

具体的には、1khz台の硬めのミドルが気持ちよく前に出てきて、押し出し感がありつつも明瞭でやや機械的な質感です。

やっぱり Djent もとい Misha Mansoor サウンドといったらこれだと思いますし、自分で追い込んでいくと意外と難しいサウンドが簡単に作れてしまうのは素晴らしいですね。

クリーンやクランチの質感も良いです。いわゆるクリスタルクリーン系ですが味気なさもなく綺麗、そして纏まりが良い感じがします。

まとめ

Toneforge シリーズで最も高価なこともあるし、Misha Mansoor 氏のこだわりやノウハウが詰まったサウンドでもあるので質が高いです。

Djentleman な方に限らず、モダンメタル系が好きなら試す価値はありますね。

サウンドメイキングの幅が広く汎用性も高いので買っておいて損はなし。

さすが、良い製品でした。

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