【ML Sound Lab】Amped Roots Free レビュー【EVH5150】
高品質なフリーアンプシミュレーターをまた見つけてしまいました。ということで今回は ML Sound lab の Amped Roots Free を紹介したいと思います。
Amped Roots Free とは
Youtube サーフィンしていたらまたまた凄いものを発見しました。
Amped Roots Free は、 ML Sound Lab という、アンプシミュレーターや IR、Kemper プロファイルなどの「アンプシミュレーター系商品」を扱うデベロッパーによる、フリー配布のアンプシミュレータープラグインです。
大元は「Amped Roots」という複数のアンプモデルが収録されたパッケージ型の商品で、その中の1つである「5034 Fluff」というモデルが単体でフリープラグインとして切り出されている形になっています。
Amped Roots のデモ版みたいな位置づけになるのでしょう。しかし、あくまで機能制限等はなく、5034 Fluff についてはフルで使うことが出来ます。
使ってみた感じ、フリーのアンプシミュレーターとしては、コイツは Emissary や Crunck V2 が霞んでしまいかねない程のモダンメタルモンスターかもしれません。
Amped Roots Free の機能と特徴
記事サムネイルの通りではありますが、こちらが Amped Roots Free (5034 Fluff) のアンプ GUI になります。
モデルとなっているアンプは EVH 5150 III (EL34) でしょうか。見た目からして恐らく…というかほぼ間違いなくそうかなと思います。
残念ながら私は実機を触ったことがないのですが、この兄弟モデルを Counterparts が使用していることから以前から気になっていたアンプだったりします。
実機は3チャンネル仕様だったと思いますが、こちらの 5034 Fluff はハイゲインのみの1チャンネル仕様です。漢は黙ってハイゲイン、漢は黙ってメタルってところでしょうか。
コントロール部分のアップ(原寸大)がこちら。
アンプとしての設定項目は至って標準的で、実機準拠となっています。
左右から2番目にスイッチがありますが、右の「CAB」はオンにすると標準搭載の IR が読み込まれ、オフにするとキャビネット無しになるので、自分で IR Loader を使って好きな IR を使用することが出来るようになります。
左の「FX」は、オンにすると内蔵のストンプエフェクターを扱えるようになります。それが下記。
共通 GUI 右上の「PEDALBOARD」をクリックすると出てくるエフェクトボード。「FX」をオンにするとこのビューの設定が適用される感じです。オフでバイパス。
無料プラグインにも関わらず、ノイズゲート、TS 系オーバードライブ、リバーブが付いています。つまりプラグイン内で基本的な音作りは完結できます。太っ腹。
Amped Roots Free の音について
さて、肝心の音ですが、これが素晴らしい。
完全にイマドキ系の、ブライトで明瞭なバッキバキのモダンハイゲインサウンドです。
STL ToneHub だったり、Neural DSP 系の製品に通じるものがある、ハッキリと分かる感じの、プラグインとしても非常にモダンな「最近っぽい」音の良さ。
2010年代以降のコア系や Djent によく合う、ローチューニング&ローカットのサウンドがタイトかつブルータルに決まる感じに強みのあるキャラクターです。
とはいえ某 Fortin Nameless のような極端な感じではなく、かなり攻撃的ではあるものの、あくまで収まりが良く扱いやすい音です。適度に立体感もあってとても無料のサウンドとは思えない…。
さて、一口にモダンハイゲインと言っても、まあ90年代以降のゴリゴリサウンドは皆モダンハイゲインと言ってしまえるわけです。
例えば無料プラグインで高品質なメタル系アンプシミュレーターといえばの Emissary や Crunck V2 は、90年代末~2000年代後半くらいのモダンハイゲインサウンドだと思います。(まあそれが一番真っ当なラインだとは思います)
この Amped Roots Free に関しては2010年代以降のモダンハイゲインです。
モデルとなっている 5150 III がそうなのか、Amped Roots としてのキャラクターがそうなのかは私には分かりませんが、2010年代以降のサウンドキャラクターを持つモダンハイゲインアンプシミュレーターが遂に無料で来たか…という感慨深さがありますね…。
まとめ
ML Sound lab の Amped Roots Free を紹介させて頂きました。
無料のアンプシミュレーターも遂にここまで来たか…というのが、個人的には率直な感想になりますね。
興味のある方は是非試してみてください。
商品情報
ML Sound Lab の公式サイトから0円で購入する形で入手可能です。