【ML Sound Lab】Amped ML800 レビュー【JCM800】
Marshall JCM800をモデリングしたアンプシミュレーター、ML Sound Lab Amped ML800 のレビューをしたいと思います。
Amped ML800 とは
Amped ML800 は、ML Sound Lab が販売しているギター用アンプシミュレータープラグインです。
公式には「Iconic British Guitar Plugin」というような明記に留まっていますが、何をどう見ても Marshall JCM800(通称マーシャル800)をモデリングしたものですよね。
Marshall JCM800について
Marshall JCM800 といえば、80年代以降のロックやメタルを大きく支えた歴史的な歪み系アンプです。最近は見かけることも減ってきましたが、古いスタジオやライブハウスには今も常設されていることがあります。
古いアンプだからか、アンプシミュレーター界隈では、Amplitube のような総合パッケージ商品には高確率でモデリング(又は似せたもの)が入っているものの、メタル系の Peavy や Mesa などに比べるとややマイナーな存在だったと思います。
単体製品で JCM800 のモデリングは他に Nembrini Audio MRH810 か Softube Kerry King Signature などがあります。
Amped ML800 の特徴と使い方
プラグインの GUI はこちら。アンプ部分は Marshall のロゴがないくらいでほぼまんま JCM800 ですね。
画面左上からアンプモデルが2種類選べます。内訳は下記。
- ML800 High | Classic Overdrive
- ML800 Low | Sparkling Clean
珍しい2チャンネル仕様の JCM800 をモデリングしているのでしょうか。それぞれのチャンネル(リード、クリーン)毎にアンプモデルを切り替える仕様になっています。
また、各アンプモデルに紐付いてセッティングのプリセットが5~7種類収録されています。
「PEDALBOARD」をクリックするとこのようにストンプペダルが出てきます。
内訳はノイズゲート、オーバードライブ、ディレイ、リバーブの4種類で、ここの仕様は Amped シリーズ共通のものです。
キャビネットは実機アンプの電源ボタンにあたる部分から設定できます。
今回 Amped シリーズで初めて、キャビネットが複数種類から選べるようになりました。
マイキング等の設定は出来ませんが、これでも音作りの幅が大きく広がります。もちろんカスタム IR も使えます。
Amped ML800 の感想
素晴らしい!!!!(爆
いや、お世辞抜きで個人的には今までの ML Sound Lab 製品の中で一番良いと思いました。
個人的な好みでいうと Amped Super Duper も捨てがたいのですが、こっちの方がギターが上手くなった感じがしますね(笑)
Marshall のアンプ、特に JCM800 というと、高域が鋭くて金属的なキラキラ感が強い傾向にあるのが特徴です。
個人的にはそれが Marshall を敬遠する理由となっていて、キンキン刺さるような感じになりやすく、あまりうまく音が作れた試しがないのですが…この Amped ML800 に関してはキラキラ感をしっかり持ちつつも非常にバランスが良いです。
上から下までキッチリ鳴り、ツマミの EQ もよく効くので感覚的に音を作っても良い感じになりやすいですね。プリセットも優秀です。
その他気に入った点を上げると以下のような感じ。
- プラグイン特有のカサカサした感じがなく、ハイファイ
- ローがよく出るが、過激なダウンチューニングでも低音が潰れない
- よく歪む。マーシャルはアンプ直で歪ませるのが格好良い
ちなみに、同じ JCM800 モデリングの Nembrini Audio MRH810 と比べると結構キャラクターが違います。Amped ML800 の方がブライトかつタイトな感じがします。
まとめ
近年高品質なアンプシミュレーターをポンポンとリリースしている ML Sound Lab ですが、今作もとにかく素晴らしいです。
スタジオのくたびれたマーシャルしか使った事がない身としては、もはやプラグインの方が良い音のマーシャルを使える時代になりましたね…。
オールドなハードロックだけでなく、モダンハイゲイン系でも全然いけるサウンドなので、気になる方は是非試してみてください。
商品情報
Amped シリーズの買い方は少し特殊で、先にフリートライアル版をインストールし、そこから発行されるリクエストキーを取得することで購入が可能になります。