Bogren Digital / AmpKnob – RevC レビュー【ワンノブアンプシミュレーター】

あの Jens Bogren がデベロパーを立ち上げてアンプシミュレーターを販売している、しかもワンノブ仕様らしい、ということで気になっていた Bogren Digital / AmpKnob - RevC をようやく触ったのでレビューを書きます。

Bogren Digital / AmpKnob – RevC とは

メタラーなら一度は名前を聞いた事があるであろうプロデューサー、Jens Bogren(イェンス・ボグレン)氏が DTM プラグインのデベロパーを立ち上げていました。その名も Bogren Digital。

氏が手がけた作品については少し調べれば名盤が山ほど出てくるので割愛しますが、まさか DTM でお世話になる時代がくるとは。

そしてそんな Bogren Digital で販売されているのが AmpKnob – RevC アンプシミュレーターです。

Mesa/Boogie Pre-500 Dual Rectifier Revision C をモデリングしてワンノブで使えるようにしたアンプシミュレーターとのことです。

特徴と使い方

最大の特徴は何といってもワンノブ仕様のプラグインであることでしょう。GUI はこれだけです。

アンプシミュレーターというと普通は実際のギターアンプに似せた設定項目が沢山あって、アンプの設定は勿論エフェクターやキャビネットまわりの設定なども含めて色々と弄ることが出来ますよね。

それを使ってトーンをを追い込んでいくのが面白くもある反面、音作りの沼にハマってしまって曲作りやレコーディングといった本来の作業に入れない…ということも起こると思います。私は頻発しています。。

ところがこちらの AmpKnob – RevC は基本的にゲインのみのワンノブ仕様なので迷いがないです。Jens Bogren 氏が用意したトーンなのでコレ使っておけば間違いない感もあるので、良い意味で音作りを諦めることが出来ます。

唯一のツマミであるゲインの幅は結構広いです。このプラグインに期待されるのはほぼハイゲインだとは思いますが、ローゲインから対応可能です。

一応音作りできる要素としてはキャビネットをオフに出来るので、自前の IR に差し替えることで音は変えられます。Bogren Digital でもカスタム IR が販売されていますね。

あと、設定の歯車を押すとチューナーとノイズゲートは付いているので厳密にはガチのワンノブではなくアンプシミュレーターとして最低限必要な機能は揃っています。

感想

スウェディッシュ系のエクストリームメタルを感じられるザクザク系の音です。レクチっぽい音かはわかりませんが、スウェーデンの巨匠に期待する音としてはそれっぽい感じで良いです。かつモダンでパンチのある感じです。

ハイゲインの音は OD ペダルを噛ませた感じの質感になるので別途プラグインで OD を挿す必要はないです。ゲインは MAX にするとかなりチャギーな感じになるので、個人的には1.1くらいが好きです。

全体的な質感としてはややブライト寄りでどちらかというと Neural DSP よりは ML Sound Lab 系といった感じでしょうか。

ミックスにおいても収まりがよくて余計な処理はほぼ必要ない感じです。このあたりも助かりますね。

一方で若干気になる点として、ややアンプシミュレーターっぽさが残る印象です。僅かにデジタルなカサカサした感じがありますね。その方がミックスしやすい時もありますし、私がToneHubに慣れているので余計にそう感じるのかも知れませんが。あと Amplitube っぽい低音が若干潰れ気味な感じもありますが、これは IR で変わるかも知れません。

ちなみにローゲイン系のサウンドですが、メタルのイントロとかでたまにある気怠い感じのセミクリーン的な音なんかは使えそうな印象です。このプラグインにハイゲイン以外を期待するべきかは不明ですが。

それからワンノブ仕様のおかげか、アンプシミュレーターとしては CPU 負荷は軽いです。

まとめ

総合的に、Bogren Digital AmpKnob – RevC は、シンプルで使いやすく、手軽にスウェディッシュメタル系のザクザクしたハイゲインサウンドが手に入る、良いアンプシミュレーターだと思います。

いろいろ書きましたが音は格好良いです。個人的にはもう少しアンプシミュレーター臭さが減ってくれれば尚良しでしたが、とはいえ主観としてこれは「使える」と思います。

ワンノブ仕様で時短にもなるのでメタル系をやる方は持っておいても良いかも知れません。

商品情報

Bogren Digital / AmpKnob – RevC