YAMAHA PACIFICA 120H レビュー|使って感じた長所・短所とメタルへの適性

パシフィカ、良いですよね。YAMAHA PACIFICA120Hは2基のハムバッカーと固定式ブリッジを備えたエレキギターです。手頃な価格でこの仕様のギターを探している人や、ラウドロック・メタル、ダウンチューニング用途で検討している人には気になるモデルではないでしょうか。
筆者が実際に使って感じたのは、ボディやネックの造りや弾きやすさなどを考慮したうえでのコストパフォーマンスの高さです。一方で純正ピックアップの音は自分が求めるヘヴィなサウンドには太さや迫力が物足りず、EMG81/60に交換して使っています。※サムネは改造後です。
この記事では、PACIFICA120Hの良かった点と気になった点を純正状態での感想とピックアップ交換後の使用感に分けて紹介します。購入を検討している方が自分の用途や求める音に合うか判断する参考になれば幸いです。
PACIFICA120Hの評価|良かった点と気になる点
PACIFICA120Hは、パシフィカシリーズの中でもエントリーグレードの製品ですが、手頃な価格で造りと弾きやすさに満足できたギターです。2ハムバッカー・固定ブリッジという仕様が用途に合うなら、コスパ枠として購入候補に入れる価値があると思います。
実際に使って感じた良かった点と、気になる点をまとめると、以下のとおりです。
良かった点
フレット処理や弦高を下げた際の演奏性に大きな不満がない、あと軽い
固定式ブリッジで×25.5インチロングスケールで、ダウンチューニング用のギターとして選びやすい
ピックアップ交換後も使い続けたいと思える、基本部分のしっかりした造り
気になる点
純正ピックアップは太さや迫力が物足りなかった
ネックは自分にはやや厚めに感じられ、薄いネックが好きな人には好みが分かれそう
正直ピックアップ以外に大きな不満はないです。ボディやネックなど演奏の土台になる部分は高評価、本体の弾きやすさは気に入っているため、ピップアップを交換して使えば、欲しい音が狙えるギターが安上がりに出来ます。筆者はEMG81/60に交換して使うことを選びました。
固定ブリッジの2ハムバッカーギターを探している人や、将来的なピックアップ交換も楽しみたい人には魅力のあるモデルです。価格帯は実売価格3万円台。カラーバリエーションはナチュラル、白、黒、サンバーストの4種類で選びやすいです。
ハードウェアの造りに満足
エントリーモデルのギター、いわゆる「安ギター」に良くあるデメリットとしてボディやネックに関して以下のようなことがあると思います。
- ボディ材が謎だったり品質が悪く、鳴りが悪かったり耐久性がなかったりする
- ネックや、特にフレットの処理が甘く、演奏性が悪い、最悪怪我する
- オクターブチューニングが合いにくい、弦高を下げるとビリ付きやすい
こういった点について Pacifica 120H に関しては、少なくとも自分が使っている個体は殆ど気になることはありませんでした。また木材はアルダーボディにメイプルネックという、この価格帯にしては随分と贅沢な仕様となっています。
フレットの端が引っ掛かるなど仕上げの粗さが気になることはありませんでした。弦高を下げた際もビリつきが極端に増えて弾きづらくなるようなことはなく、好みの弾き心地に調整できています。
一方、ネックの厚さは自分にはやや厚めに感じられました。これは良い悪いというよりは好みの問題かと思いますが、薄いネックを好む人は試奏などで購入前に確認しておきたい部分です。
総合的に価格の割にとてもよく出来ていると感じ、ピックアップを交換しても使い続けたいと思いました。
純正ピックアップについて
電気系統も造り自体は悪くはないです。そこも含め本体の造りには満足している一方、純正ピックアップの音は自分の好みには合いませんでした。特に、ハードコアやメタルのリフで求める太さや迫力が物足りなかった、というのが率直な感想です。
2ハムバッカーという仕様から厚みのある音を期待していましたが、実際に弾くと思ったより細く、出力も控えめに感じられ、歪ませたときに欲しい押し出しの強さや荒々しさが出にくい印象です。ノイズの少なさには大きな不満はありませんでした。
ハードウェアは非常によくできているが故に期待値が上がってしまいますが、ピックアップに関してはお値段なりといった所なのだと思いました。はじめてギターを触る人はとりあえず音を出してみたい人には十分かもしれません。ただ、筆者の好みを差し引いても、本格的な音作りをしていくにあたってはどうしても物足りなさが出てくるように思います。
ダウンチューニング用途とEMG交換後の使用感
PACIFICA120Hは、2ハムバッカー・固定ブリッジ・ロングスケールという組み合わせが、筆者の用途に合っていました。純正ピックアップの音には物足りなさを感じたものの、EMGピックアップに交換することで、ヘヴィなリフを鳴らすためのギターとして活用しています。
アームを使わずリフを中心に弾く自分にとって、固定式ブリッジは使いやすい仕様です。チューニングや弦ゲージを変更する際も、トレモロのバネとのバランスを調整する必要がありません。
また、648mmのロングスケールは、同じ弦・同じ音程なら、レスポールやSGなどの短いスケールより張力を確保しやすい点が利点です。ただし、チューニングを下げれば弦は緩くなるため、下げ幅と好みの張りに合わせたゲージ選びや、本体の調整は必要になります。
EMG81/60に交換して使っている
筆者は、リアにEMG81、フロントにEMG60を搭載しています(フロントは登場機会少なめですが…)。純正の音を無理に好みに寄せようとするより、使いたいピックアップに交換して、十分使える本体の弾きやすさを活かすことを選びました。EMGだと交換も楽ですし。
交換後は音に関しても自分には十分な仕上がりになったと思います。EMG側の強みもありますが、ギター本体に求める条件が決まっていて、ピックアップも好みのものを使いたい人にとって、PACIFICA120Hは交換のベースとしても検討できるモデルだと思います。
もちろん、全ての人に交換をすすめるわけではありません。純正の音が好みに合えば、そのまま使えます。交換を前提に購入する場合は、本体価格だけでなく、ピックアップや必要な部品、ショップに依頼する場合の工賃も含めて判断してください。

※サムネイルの写真と色味が結構違っていますが同じものです。写真下手ですみません。
まとめ|PACIFICA120Hが向いている人
PACIFICA120Hは、手頃な価格で2ハムバッカー・固定ブリッジのギターを探している人に検討してほしいモデルです。筆者の個体では造りや演奏性に大きな不満がなく、ピックアップ交換後も使い続けたいと思えました。
特に、以下のような人には用途が合いやすいと思います。
アームを使わず、リフやコードを中心に弾く人
ロングスケールのギターでダウンチューニングを試したい人
好みのピックアップに交換して使うことも視野に入れている人
一方で純正ピックアップの音は自分が求めるヘヴィなサウンドには太さや迫力が物足りませんでした。筆者は EMG81/60 に交換することで用途に合うギターとして使っています。ピックアップ交換を含めてもなおコストパフォーマンスは十分。仕様と弾き心地が自分に合うなら、購入候補に入れる価値があると思います。

