EMG 81がやはり最高

アクティブタイプのピックアップとして有名な EMG の大定番ハムバッカー「EMG 81」を愛用しているのでご紹介します。

EMG 81とは

EMG 81 は、エレキギター用のピックアップ(アクティブ・ハムバッカー)です。

EMG ピックアップの中でも特に人気・定番で、アクティブピックアップを試したければまず候補に入るのが EMG 81 ではないでしょうか。

メタル系のギタリストからは特に絶大な支持を得ている印象の強いピックアップで、Zakk Wylde や Kerry King を始め、世代やサブジャンルを問わず多くのメタルギタリストが愛用しています。

私自身もギターを所持するようになってからずっと EMG 81 ユーザーでして、ギターの購入を検討するたびに EMG 81 への装換を想定してしまうくらいには愛用しています(笑)

アクティブピックアップとは

EMG 81 を始め、EMG ブランドの主要なギター・ベース用ピックアップの多くは、「アクティブタイプ」と呼ばれるタイプのピックアップです。

これは、平たく言うと電池駆動式のピックアップです。

一般的な電池を必要としないピックアップ(パッシブピックアップ)は、弦の振動を単純に電気信号に変換する装置です。

ここで EMG のようなアクティブピックアップの場合は、弦の振動を拾って電気信号に変換する際にインピーダンスを下げる処理を行い、電気信号を安定させてから送り出しています。この処理をするのに電池が必要なわけです。

ベースで「アクティブベース」と呼ばれる、中にプリアンプが入っているベースがありますが、あれはパッシブピックアップ+プリアンプ回路でも成立します。EMG のようなアクティブピックアップの場合は、ピックアップ自体がプリアンプにもなっているというイメージです。

EMG 81 の特徴

そんなアクティブピックアップである EMG 81 の特徴ですが、とにかくクリアで明瞭です。

インピーダンスを下げる処理をする過程で雑味を取り除いているイメージというか、必要な成分のみがハッキリと出力されてくる感じです。

このためエフェクトのノリが非常に良く、特に潰れてしまいやすい歪み・ハイゲインサウンドとの相性が抜群とされています。ハードに歪ませても必要な輪郭や芯を保ってくれるわけです。

インピーダンスが下がっているので当然ノイズも少なく、この点も歪み系で愛されやすい所以でしょう。

…と、ここまでは EMG のアクティブピックアップ全般に言える話です。

以下は EMG 81 ならではの特徴を書いていきます。

切れの良いサウンド

EMG 81 は、メタル系のリアピックアップに装着してリフを刻むケースが多いです。

これは、周波数特性のピークがハイミッドあたりにチューニングされており、逆に低域は適度に落とされているため、ヘヴィリフをザクザクと刻むにあたって理想的な音作りがしやすいからです。

この特性によって切れの良いヘヴィリフが刻むことが可能で、ハムバッカーの太さとも相まってこの辺りの気持ちよさという点では EMG の中でも 81 が最強だと思います。

音にハリがある

実はクリーンやリードトーンを弾くと音にハリがあってびっくりします。

ハイミッドを中心にギターの美味しい帯域に成分を集中しているため、綺麗にパコーンと鳴るんですよね。サステインの伸びも良いです。

ハイミッド~トレブルがやや強めな特性を活かして、キラキラした感じや鋭めのリードを取るときに意外と良いんですよ。EMG 85 の甘く太い感じや EMG 60 の粗いキラキラ感とは違ったキメ細かな鋭さとハリが特徴です。

実はナチュラルな質感にも対応

EMG P の記事でも書いたのですが、EMG はとにかく精製された音という感じで、パッシブピックアップ特有のニュアンスやダイナミクスを楽しみたいという場合には 81 に限らず EMG 自体あまり向いていないかも知れません。

…と思いきや、電池の数を増やすとナチュラルな質感が出やすくなってくるんです。精製されたグラニュー糖というよりは、ちょっとザラメみたいな感じで。

電池を増やすというのは、9V 電池を2個にして 18V や3個にして 27V にするんです。EMG 81 の質感を活かしつつナチュラルでオーガニックな音を作りたい場合は検討すると面白い裏技です。

まとめ

なんだかんだいっても EMG 81 一番の強みは、「ヘヴィリフを刻むのに最高のピックアップ」という点だと思います。

何の変哲もないパッシブのハムバッカーピックアップから EMG 81 に載せ替えるとその音の違いに驚くことでしょう。

また、リプレイス用の単体販売だと配線がキット化されていますので、ハムバッカー搭載のギターには自分で簡単に EMG 81 に装換することが出来ます。

かつ、電池でインピーダンス変換処理を通す故か、筐体の品質にあまり関係なくどんなギターに載せてもしっかり EMG 81 の音を鳴らしてくれるので、個人的には安ギターに EMG 81 を載せてしまうというのがコスパ的にも鉄板のセッティングだと思っています。

というか私が現行で使っているギターがまさにそれで、ヤマハの入門モデルに EMG 81 を載せて使っています(サムネイルがそれです)。合計5万円もしていませんがそれで大活躍しています。

個人的には今後も EMG 81 が手放せません。

商品情報

実はカラーバリエーションが豊富で自分のギターに合った色を選べます。

合わせてどうぞ