Waves Goldをミックス初心者におすすめしたい5つの理由
ミックス用プラグインの入門としておすすめなのが Waves Gold です。SNS などを見て買うべきか悩む方も居ることと思いますが、何だかんだで今もファーストチョイスにピッタリです。その理由を解説します。
Waves Goldとは
プラグインエフェクト界の大御所といえる Waves Audio のプラグインをバンドルした製品の1つが「Gold」です。
Waves プラグインは商品展開がかなり豊富で、個別で必要なものを揃えようとすると大変なことになりますが、用途に合わせたバンドル製品を多数ラインナップしています。
その中でも基本的なミキシングに必要なプラグインを揃えてくれる「基本バンドル」とでも呼べるシリーズがあり、Waves の主幹製品になっていると思います。
そんな基本バンドル製品群の1つが今回ご紹介する「Gold」です。グレードは下から2番目くらいなのですが、これが入門用~中級くらいまでにとても良い感じなんです。
Waves の基本的なバンドルについては下記記事で詳しく紹介しています。
Waves Goldの収録プラグイン
2020年現在、Waves Gold には42種類ものプラグインが収録されています。画像が小さくてすみませんが、収録プラグインは以下になります(公式より転載)
- AudioTrack
- C1 Compressor
- C4 Multiband Compressor
- DeEsser
- Doppler
- Doubler
- Eddie Kramer Drum Channel
- Electric Grand 80 Piano
- eMo F2 Filter
- eMo Generator
- eMo Q4 Equalizer
- Enigma
- GTR3 Amps
- GTR3 Stomps
- GTR3 ToolRack
- GTR3 Tuner
- H-Comp Hybrid Compressor
- H-Delay Hybrid Delay
- IR-L Convolution Reverb
- L1 Ultramaximizer
- MaxxBass
- MetaFlanger
- MondoMod
- MV2
- PAZ Analyzer
- PS22 Stereo Maker
- Q10 Equalizer
- Renaissance Axx
- Renaissance Compressor
- Renaissance Equalizer
- Renaissance Reverb
- S1 Stereo Imager
- Sibilance
- SuperTap
- TrueVerb
- UltraPitch
- V-Comp
- V-EQ3
- V-EQ4
- Vitamin Sonic Enhancer
- VU Meter
- Waves Tune LT
42種類すべてを使うことはあまりないかも知れませんが、ミキシングに必要となってくる基本的なエフェクトをバランス良くカバーしていて、非常に使える感じのラインナップになっています。
かつては一緒に購入するとより幸せになれた Renaissance シリーズなんかも一部同梱されるようになっており、時代とともにラインナップの進化が伺えますね。
つまり、実は Gold を1発買うだけでトラックの処理やミックスをひと通り完成させることが出来てしまうんです。
また、アンプシミュレーターの GTR がまるっと入っていたり、今ではピアノ音源も同梱されていたりして、ミキシング以外でも多少役に立つ感じが良いですね。
GTR については以下で詳しく紹介しています。
以下、Gold が初心者にオススメな理由を具体的に書いていきます。
Waves Goldでミックスが一通り完結出来る
上記にも書いた通り、実は Gold を1つ買っておけば基本的なトラックの処理やミックスを完成させることが出来ます。
ミキシングってなんだかんだ色々なエフェクトが必要なのですが、Waves Gold なら必要になってくるエフェクトをひと通り網羅していますからね。かつ腕が上がってからもガンガン使っていけるものも多いです。
もちろん DAW に標準搭載されているプラグインでも出来なくはないですが、簡素な仕様や GUI 故にビギナーフレンドリーでなかったり、かといってデジタル臭くなりやすく音が良いわけでもなかったりして、初心者が DAW 標準のプラグインのみでミックスを完結させるのって実は難易度が高いです。
Waves Gold が1つあれば、より簡単に、より良い音で、初心者でもミックスを完結させられると思います。
簡単操作で音が良い
Waves のプラグインに音が良いというイメージは今となってはあまりないかも知れません。
確かに古い設計のプラグインも多いため、2020年代最先端の技術を駆使した新しいプラグインに比べるとさすがにハイファイな音ではないでしょう。
しかし、2000年代から業界のデファクトスタンダード(多分)として活躍してきた製品が低品質なわけがないですし、そのような長年のデジタル処理のノウハウを活かした簡単操作で良い効果が得られるプラグインもあります。
そして、どのプラグインもプリセットが非常に豊富なので、ただプリセットを挿しておけば良い感じになる場合すらあります。
Waves Goldでミックスを学べる
Waves Gold ではミキシングに必要なエフェクトがひと通り揃っていることはお伝えしたとおりです。
それに加えて、Waves のプラグインって「味付け濃いめ」などと称されることが多いのですが、効果が分かりやすいものが多いんです。
効果が分かりやすいので「このパラメーターをこう弄ったら、音がこう変わる」というのが初心者にも掴みやすいんですよね。私もだいぶ助けられたと思います。
加えて加えて、こちらも上述の通りですが収録プラグインはどれもプリセットが豊富になっています。
プリセットを見ながら、「このプリセットではこういう効果を狙うためにこういう設定になっているんだ」というのを掴んでいくことが出来ます。
つまり、 Waves Gold に入っているプラグインを弄り倒していけばミキシングについての理解が深まりやすいんです。
Waves Goldはコストパフォーマンスが最高
Waves 製品って元々プロ用のプラグインも多いですし、かつては高額商品でした。
Gold も、実は定価だと $799 程するのですが、時代と共に実売価格がどんどん下がってきており、今となっては逆に定価で購入できる可能性はほぼないでしょう。
私が購入した当時(2012~2013年頃)で4万円程まで下がっていましたが、2020年現在では大体1万円程で購入が可能です。
これだけのセットが1万円で買えるって凄いと思います。
アップグレード割引あり
Waves Gold を購入して弄り倒していくと、ある程度慣れてきたところでもう少し強化したい部分も出てくると思います。
なら始めからもっと高いグレードのバンドルを買っておいたほうが良いかも…という心配は不要です。
Waves 製品はアップグレード割引での購入が可能なので、Gold を所持していれば、上位グレードのバンドルである Platinum や Diamond を購入する時には割引が適用されて差額分かセール時ならばそれ以下の価格で購入が可能になっています。
なので、とりあえず Gold を買っておけば大丈夫なんです。はじめから色々ありすぎても逆に迷うでしょうし、慣れてから割引でアップグレードすればOKですし、アプグレするより Waves 意外のプラグインを試したい、という場合にもコスト効率良く買い物できますよね。
Waves Goldのおすすめプラグイン
さて、ここからは具体的に Waves Gold にバンドルされているプラグインの中から使う頻度が高くなるであろう代表的なものを紹介しようと思います。
少し長くなったので別記事にまとめました。一部ひとつ上のグレードの Platinum に入っている製品も含めていますが、ほぼほぼ Gold の内容です。
まとめ
DTM を始めて少しやってみて、「ミックス用の機材を買わなきゃ!」と思ったら、ファーストチョイスとして間違いない選択肢はやはり Waves Gold だと思います。
新しい商品ではないので、より技術が進化した時代のプラグインと比べて悪く言う人が一部には居ます。
しかし、特に初心者のうちはリッチなプラグインばかり持っていれば良いという訳ではないので、必ずしもそういった意見を鵜呑みにするべきではないです。
大前提として、何だって使いこなせなきゃ意味ないですからね。
使い方やミックスを学ぶ上でも最適な Waves Gold バンドルを一通り使いこなせるようになってから、欲しければもっと良いものに手を出せば十分だと思います。
(それでも1周回って Waves に戻ってきたりしますけどね。笑)
初めてのミックス用プラグインに何を買うべきか迷ったら、是非 Waves Gold を検討してみてはいかがでしょうか。