オーディオインターフェイスにノイズが出る時に確認すること5選

オーディオインターフェイスから再生される音に「プチプチ」「バリバリ」等といったノイズが乗ってしまうことがあります。このような現象が発生した時に確認すべき事項をピックアップしてみました。

レイテンシー

オーディオインターフェイスに必ずと言って良い程つきまとう概念として「レイテンシー」があります。

直訳すると「遅延」で、コンピューター内の動作に対してアウトプット(スピーカー等で物理的に再生される信号)が遅れて発生する現象です。

わかり易い例としては、オーディオインターフェイスにギターなどの楽器を繋いで演奏したら、音が遅れて聞こえる、というものです。

殆どの DTM 環境でレイテンシーは発生していると思いますが、とはいえレイテンシーがあまり大きいと録音なんてやれたものではなくなりますね。

快適な DTM 環境を求めるとレイテンシーは極力小さく設定したくなりますが、レイテンシーを小さくするためには高い PC スペックが求められます。

PC のスペックが足りない場合、レイテンシーを小さく設定するとノイズが発生します。最悪 DAW などがフリーズして落ちることも…。

なので、まずはレイテンシーの値を大きくして様子を見てみるのが良いでしょう。

または、PC のバックグラウンドで動作しているアプリケーションなどを終了して、CPU のリソースをレイテンシー処理に明け渡すという方法もアリ。

これらでもし、「許容できないレベルまでレイテンシーを大きくすればノイズが解消する」といった状態だった場合は、PC の買い替え時かも知れませんね…。

PC については下記の記事を参考にして頂ければと思います。

また、オーディオインターフェイスはUSB2.0接続の機種が多いですが、USB3.0接続の機種だと同じPCでもレイテンシーを小さくしやすくなります。手軽に買えるものだと下記の Zoom UAC-2 など。

電源供給

電源供給量が足りずに動作不良を起こす場合があります。

USB バスパワーで駆動するオーディオインターフェイスなどでは特に、色々な機器を接続していたりすると起こりやすい減少です。

電源供給や電源の質が十分でないと、オーディオインターフェイスはまるで顔が濡れたアンパ◯マンのように力が発揮できなくなってしまいます。

バスパワーで駆動させているオーディオインターフェイスは可能であれば、AC アダプタを使用してみるというのがひとつの手です。バスパワー専用機種の場合は USB ハブを使用していたらやめてみて、PC の USB ポートに直挿しを試してみましょう。

既に AC アダプタ接続をしているオーディオインターフェイスの場合は、タコ足配線などで電源の質が下がっていたら変えてみましょう。

これがノイズや音質劣化の原因となっている可能性があり得ます。

タコ足配線をやめてピュアな電源を取れれば良いですが、どうしてもコンセントの数が足りない時は音楽用のパワーディストリビューターを使用した方が良いです。

下記のようなものですね。私も愛用しています。

接続不良

接続不良。これも意外とノイズの原因として多いものです。

ケーブル類がちゃんと挿さっていなかったり、断線してしまっていたりする場合ですね。

オーディオインターフェイスのメインアウトやヘッドフォンアウト、USB ケーブル、AC アダプタなどの接続を一度確認してみても良いかも知れません。

ケーブルの挿さり方が悪いだけで、音質が劣化したり様々なノイズが発生する原因になりますからね。

機材によっては稀にケーブルの挿さり方のスイートスポットが狭いものもあります(ZOOM UAC-2 のフォンのインプットなど)ので要注意です。

ドライバのエラー

PC 内部の処理に何らかのエラーが起きている場合です。

インストールの手順が間違っていたり、他のソフトをインストールやアンインストールした際に何らかの鑑賞が発生したりすることがあります。古い Windows PC だと特に多いかも知れません。

この場合の対処は、オーディオインターフェイスのドライバを一度アンインストールして、再度インストールし直します。

内部的なエラーを見分けるのは正直難しいですが、DAW や PC 自体のフリーズや強制終了が頻発する場合、設定を弄っていたら再生自体が出来なくなってしまった場合などに、この原因を一度疑うと良いかも知れません。

下記も参考までに。(Windows ユーザー向け)

Wi-Fi の電波干渉

Wi-Fi ルーターをはじめとした無線 LAN 機器やスマホなどから発せられている電波。

これらに含まれる磁気ノイズをオーディオインターフェイスが拾ってしまい、ノイズの原因になる場合があります。

物理的にこれらの電波を発する機器をオーディオインターフェイスから遠ざけて様子を見てみると良いと思います。

まとめ

いかがでしょうか。これらのうちの1つがノイズの原因となっている事もあれば、複合的に発生している場合もあると思います。

買ってきたオーディオインターフェイスを設置して動かしてみたらノイズが乗っていた…みたいな事があると割と悲しいですよね。

しかしそんな時はオーディオインターフェイスの初期不良を疑う前に、今回ご紹介した内容を参考に設置環境や接続状態をまず確認していって欲しいなと思います。返品交換とか面倒くさいですからね…。

使っているうちにおかしくなることも勿論あるので、そんな時もやはり機材の故障を疑う前に、設置環境や接続状態を今一度見直してみると良いと思います。意外とそれで直ったりする事もありますのでね。

参考になれば幸いです。