BIAS AMP と Amplitube の比較をした所感

こんにちは。Lostmortal@DTMブログ (@lostmortalmusic) です。

アンプシミュレーターソフトとして人気の製品といえば BIAS AMP と Amplitube がツートップかと思います。私はこの双方を所持しているので、それぞれ音の傾向がどのように違うのかを比べてみました。

アンプシミュレーターの2大有名製品

エレキギター、ベース用のアンプシミュレーターソフトウェアは各デベロッパーから様々な製品がリリースされています。

中でも特に知名度が高いのが、Positive Grid の BIAS AMP と、IK Multimedia の Amplitube シリーズではないかと思います。

私自身この2つのソフトを愛用していますが、現実的に購入するのはどちらか片方になると思いますので、参考までに音の違いを中心とした比較を記させていただきます。

比較条件など

BIAS には BIAS AMP と BIAS FX がありますが、プロダクトとして Amplitube の機能に近いのは、ストンプエフェクト類を含むオールインワンパッケージの BIAS FX の方になります。

しかし今回はアンプシミュレーター部分の音の質感を見たいので、BIAS AMP との比較です。Amplitube 側はストンプ類なしのアンプ直で。

比較モデルは、よく使っているやつということで、BIAS AMP の British Rock 50 です。恐らく Rockerverb をイメージしてると思う(THとの噂もありますが…)ので Amplitube は、Orange 公式モデルの Rokcerverb 50 で比較します。

ギターは安ギターのリアに EMG81 を載せたもので弾いて比べました。

BIAS AMP

製品の特徴

BIAS AMP 最大の特徴は、アンプ内部の設計からシミュレート出来る点です。

真空管は何を使ったりとか、プリアンプやパワーアンプの性格を細かく設定出来て、、好きな人には堪らないと思います。

そのぶん玄人向けではありますが、知見さえあればいくらでも好きな音を作り込むことが出来てしまうわけですね。

また、作ったプリセットはクラウドで共有出来るので、公式が後から追加したものや有名なギタリストが作ったプリセットをダウンロードして使うことも出来ます。

そして、自分で作ったアンプモデルをハードウェアの BIAS MINI 等に読み込ませて、バンドで生音として使うことも出来たり、ストンプシミュレーターと組み合わせて使う BIAS FX に読み込ませることも出来たりと拡張性が高く、非常に画期的で面白いソフトです。

初代はキャビネットシミュレーターが貧弱という欠点があったのですが、2になって解消されました。

音の特徴

  • 音粒がハッキリしている
  • 音場が近く、音が太い
  • デジタル臭さが少なくて生々しい音
  • 立体感・奥行き感・情報量の多さが突出している
  • EQ がよく効く
  • サステインが弱い(BIAS FX で OD を噛ますと解消します)
  • 細かいニュアンスが出せる(逆にあまりごまかしは効かない)
  • プリセットはクセが強め

後発の製品だけあってクオリティは高めです。

ただ、色んな音が作れるぶん何が正解なのかわからなくなってくるきらいはあるかもです。プリセットもクセが強めで、プリセット毎にかなり音が違ったりするので。

音に関しても玄人向けな印象は強めで、打ち込みやシンセがメインで時々ギターもやるよ、くらいの人にはちょっと辛いかも知れません。

補足:BIAS AMPとBIAS FXの違い

余談ですがBIAS AMPBIAS FXの違いについて、少し補足をさせて頂きます。

BIAS AMP

・アンプ部分のみでストンプ等はなし(チューナーくらいは欲しいです)
・アンプは真空管のモデリングやパワーアンプやプリアンプをどうするかなど詳細な設定ができる
・実機のBIAS HEAD、BIAS miniと連動できる

BIAS FX

・アンプモデルとストンプ類をルーティングして音作りができる。
・デュアル出しなんかもできる。
・BIAS AMPで組んだオリジナルのアンプモデルを読み込んで使える

BIAS AMP だけだと本当にアンプだけなので、実用的には「BIAS AMP + BIAS FX」か、「BIAS AMP + 実機エフェクターなど」という組み合わせで使うことになると思います。

Amplitube

製品の特徴

割と昔からある老舗のアンプシミュレーターソフトです。

BIAS AMP とは違い、エフェクターなども包括されてギターの音作りシステムとして完結されたパッケージになっています。(BIAS FXが近いですが)

いち早くアンプメーカー公式のモデリングアンプを取り入れていて、Orange や Mesa Boogie の公式アンプや、Slash などのアーティストモデル等といったこちらこちらでも好きな人に刺さる商品展開をしています。

また、ガワだけ無料でDLして、中身のアンプモデルやエフェクターを随時買い足していくという使い方も出来て、あくまでソフト内部での話ですが拡張性も高く面白さがあります。

IK Multimedia Amplitube 4

音の特徴

  • ちょっとコンプ掛かった感じでダイナミクスが安定している
  • そのせいか割とごまかしが効く
  • 広がり感、壁感が作りやすい
  • サッパリしていて扱いやすい音
  • 低音が潰れてしまいやすい(極端にダウンチューニングした場合)
  • ノイズゲートのアタックリリースが遅く使いにくい
  • アンプヘッドの EQ があまり効かない
  • 解像度感はBIASより低い
  • キャビネットシミュレーターがやや微妙?

所謂「アンプシミュレーターの音」といったらこれ、という感じです。良くも悪くも若干のいなたさがあるのですが、そのぶんオケには馴染みやすいです。

キャビシミュはマイキングやアンビエンスを細かく調整できて面白いのですが肝心の音が微妙なので、バイパスして別途IRを読ませたほうが良さそう。そうするとBIAS AMPと遜色ないレベルで鳴らせる印象です。

このアンプモデルを使うぞ、というのがわかりやすいので、迷うことがあまりないのが良いですね。

まとめ

大体こんな感じかなと思いました。ちなみに CPU 負荷は同じくらいです。CPU 負荷に関しては、アンプシミュレーターはどれも総じて重いですね。

全体的には BIAS AMP / FX の方が、色々と作り込めるし基本的な音の素性も良いので、特にこだわりがなければ基本的にこちらを買う方が良いかも知れませんね。

一方で Amplitube は、アンプモデルが決まっていて選択に迷わないのが大きいかなと思います。「今日は Rockerverb を使ってやるぜ!」とかそういうテンションの上げ方が出来るのが Amplitube です。

BIAS AMP で自作のアンプを作り込む自信がなかったりそういうのが面倒だと感じる人は Amplitube を買うのも手です。Amplitube の方がサッパリしていてオケに馴染みやすいというのもあるので、ギターを引き気味に使いたい人はこちらのほうが良い可能性もあります。

また、裏技的な使い方として、Amplitube はヘッド部分のみをプリアンププラグインとして使ってみても面白かったりします。

商品リンク

IK Multimedia Amplitube 4