【無料ベースアンプシミュレーター】Ignite Amps SHB-1 レビュー
ベース用アンプシミュレーターのフリープラグインって選択肢が少ないです。そんな中での数少ない良品、Ignite Amps の「SHB-1」を紹介したいと思います。
※ベーシストが「フリー」と聞くとレッチリを連想するかも知れませんが、当記事では「無料」の意ですので念の為。
Ignite Amps SHB-1 とは
SHB-1 は、アンプシミュレーターやエフェクター系のフリープラグインを幾つかリリースしている Ignite Amps による、ベースアンププラグインです。
Ignite Amps としては唯一のベースアンププラグインですが、例によってこちらもフリープラグインとなっています。
元は Subhuman というデスメタルバンドのベーシストのために作られたもののプラグインバージョンとのことで、モダンメタル向けのアンプという認識で良さそうです。
実機の入手方法は不明ですが、そちらもちょっと気になりますね。
なお Subhuman は調べたらこんな感じのバンドでした。良いねー。
Ignite Amps のプラグインは近年 STL Tones とダブルネームになる物が多いですが、SHB-1 はダブルネームになっておらず、Ignite Amps 公式からのダウンロードとなります。
SHB-1 の機能と使い方
SHB-1、比較的シンプルな GUI です。
アンプの基本的なツマミ(GAIN, BASS, MID, TREBLE, VOLUME) に加えて、音作り用のスイッチが幾つか。
左上のスイッチは、DEEP:低域、BRIGHT:高域をそれぞれブースト、SHAPE はミドルのフリクエンシーの切り替えです。
TREBLE と VOLUME の間にある BALANCE は、ちょっと説明が難しいですが回路特性を変更するツマミとのこと。使ってみた感じはトーンノブに近いかなという印象ですね。
そして、ご丁寧に?バックパネルの GUI が存在します↓
フリープラグインでありながらこういった所の気が利くのは、アンプ好きな印象を受ける Ignite Amps らしいポイントかなと思います。
バックパネルではインプットアウトプット量と、オーバーサンプリングの設定が出来ます。それ以外はフェイクになっています。
オーバーサンプリングはデフォルトで 4X となっていますが、CPU 負荷はそこまででもないので、余程なことがない限り 2X に下げる必要もなさそうです。
SHB-1 の音について
上記で紹介した Subhuman の音楽性からして、ゴリゴリのエクストリームメタル専門の特化型かと思いきや…意外とそんなこともなく。
どちらかというとゴリッとした音向けではあると思いますが、結構全体的にバランスよく幅広く使っていけるサウンドキャラクターでもあると思います。
セクシーなヌルっとした感じの指弾きなどには合わないかも知れませんが、ロック、パンク、メタルやピック弾き系を中心に守備範囲広く対応できるかなと。アンプ1つでも音作りの幅が結構広いです。
誤解を恐れずに言うと Ampeg のモダン系の音に近いかな…という気もしますね。モダンなガッツのある音だけど、真空管の柔らかさも多少感じられるような。
キャビネットは無しになりますが、どういうわけか無しのままでも全然使える音がします。
勿論 IR を別途用意して後段に読み込んでもOK。読み込む IR によって更にトーンをいくらでも調整出来るので良いですね。
しかし…というかこれ、無料なんですよね。
使っていると無料なのを忘れてしまうくらい良いです。音のクオリティも有料の製品に引けを取らないくらいしっかりしています。
ベースアンプシミュレーター、フリーならこれで十分かも
ということでフリーのベースアンプシミュレーター、Ignite Amps SHB-1 を紹介させて頂きました。
さすがは Ignite Amps、フリープラグインでありながらもしっかりとクオリティが高いです。
これだけでも十分な音がしますし、例えばベーシストの方で足元のプリアンプやエフェクターである程度の音が作れる…という感じであれば尚更、プラグイン機材はこれだけでも十分かもしれません。
音作りを全て ITB (In The Box) でやるなら、SHB-1 に加えてペダル系のプラグインをなにか挟んだり、IR Loader もあったほうが良いかも知れませんが、それにしても無料とは思えないほど良いアンプです。
正直ベース用のアンプシミュレーターって無料に限らず、これといったものがあまり多くない印象なのですが、だからこそ迷ったらこれで良いかも知れません。
商品情報
Ignite Amps の公式サイトからダウンロード可能です。