【Kuassa】Amplifikation Caliburn レビュー【マーシャル系アンプシミュレーター】

Kuassa というデベロッパーが販売しているアンプシミュレーター「Amplifikation Caliburn」を購入したので紹介します。

Amplifikation Caliburnとは

Amplifikation Caliburn は、Kuassa が2018年に発売したギター用のアンプシミュレータープラグインです。

Kuassa はインドネシア発で、ギター・ベース用のアンプシミュレーターやエフェクター系のプラグインを中心に手掛けるデベロッパーです。ややマイナーな存在ですが、10年位やっておりそこそこ老舗のようです。

それでこの Amplifikation Caliburn ですが、公式モデリングではないものの、Marshall インスパイア系のアンプシミュレーターとなっています。収録モデルは JTM45、JCM800、JCM900 の3種類。

個人的には、そういえばマーシャル系のアンプシミュレーターはこれといったものを持っていなかったなというのと、Youtube 等に上がっているデモが良さそうだったので購入してみました。Caliburn というネーミングも良いですね、Caliban っぽくて(笑)

あと値段が安かったです。定価でもアンプ3つ入って5000円ほどですが、運良くセールで購入できました。

公式曰く、「Our Most Realistic Amp Simulator (yet).」とのことで、本製品は Kuassa の中でも自信作であることが伺えます。

Amplifikation Caliburnの仕様・使い方

GUI はこんな感じ。特にカッコイイ!という感じでもないですが、マーシャル感はちゃんと伝わってきます。

仕様としては、シンプルにアンプ部分とキャビネットシミュレーターのセットになっています。エフェクト類は無しですが、それでも上下にノイズゲートとフィルターが付いているのは親切設計ですね。

アンプ部分は、A:JTM45、B:JCM800、C:JCM900 モデルで、それぞれ2チャンネル(クリーン、リード)仕様になっています。一般的なパラメーターの他にパワーアンプ部の BIAS 値と SAG(コンプレッション)を弄れるようになっています。

キャビネットシミュレーター部分は、キャビネットモデルが5種類×マイクが7種類あり、2つの設定をミックスできるようになっています。マイキングは位置や距離に加えて Off Axis 設定も可能となっており、キャビ部分の音作りの幅はかなり広いですね。IR Loader も搭載されています。

こんな感じで、Amplitube 等のようなフルパッケージ製品ほどではないにしてもなかなか充実した仕様になっていると思いました。

Amplifikation Caliburn音について

音の傾向としては扱いやすい音です。弾いていて収まりがよく、Amplitube に近いさっぱりした感じでオケに馴染ませやすいですね。プリセットも扱いやすいものが揃っています。

BIAS AMP のような驚くほど生々しい感じではないですが、一昔前のアンプシミュレーターのようなデジタル臭さを感じさせるような質感は無く、ほどよく立体感もあって優等生な感じです。

アンプモデルはそれぞれ特徴を掴んでいますが、特に JCM800 の高域のギラッとした感じがよく出ているなという印象です。JTM45 はフルテン最高かと思いきやクリーン系が綺麗。

また JCM900 はややミッドが強く籠もり気味な感じもしますが、ヘヴィリフがとても気持ち良く、実はほぼこれ目当てでの購入です。Hatebreed みたいな Marshall でタフなヘヴィリフを作るならこれでしょ!って感じで最高です。特にブリッジミュートのズンズン感が気持ち良いですねー。

ちなみに IR Loader を使用する時は Loader 左部にある「RES」ボタン(サンプルレート自動調整機能)を ON にしておかないと素材によっては音が変になるので注意です。

Amplifikation CaliburnはCPU負荷が軽い

この Amplifikation Caliburn 、アンプシミュレーターしかも最近の新しいものとしては驚くほど CPU 負荷が軽いです。

下記は Studio One のパフォーマンスモニターでの表示ですが、この通りの軽さ。素晴らしいですね。

ちなみにオーバーサンプリング機能がついているのですが、2倍で BIAS AMP と同程度、4倍で BIAS FX でエフェクトを大量に使用している時と同程度です。

8倍ではさすがにヘヴィですが、オバサン2倍くらいならガンガン使っていけそうな感じです。PCスペックやトラック数によっては4倍でもそこまで気にならなそう。

まとめ

ということで、Kuassa の Amplifikation Caliburn の紹介でした。

総合的に、お値段の割になかなか優秀なプラグインではないかと思いました。

何かメチャクチャ光るものがある訳でこそないものの、全体的にそつなく良く出来ているし、音的にも CPU 負荷的にも扱いやすい点も良い感じです。

アンプモデルは3つ入っていて対応ジャンルも幅広いですし、マーシャル好きなら試す価値ありな製品だと思います。

コストパフォーマンスを重視しつつクオリティを担保したい人にもオススメです。

商品情報

PluginBoutique、PluginFox で購入可能です。