防音マイク(ミュートマイク)はボーカル練習に使えるのか?

「防音マイク」と検索すると出てくる、口を覆うマイクカバーのような物があります。自宅で近隣に迷惑をかけずに歌を歌えるというタレコミの代物ですが、ボーカルの練習に使えるのかについて書きたいと思います。

世間が外出もままならない事態になってしまいましたので、こういった「自宅グッズ」に注目していきたくなってきます。

防音マイク(ミュートマイク)って何?

改めて防音マイクって何よ?って感じですが、楽天やアマゾンで「防音マイク」ないし「ミュートマイク」と検索すると出てくるのがこちらのブツ。

これだけだとマイクの面影は見当たりませんが、下記のようにマイクをセットして、マイクカバーのような形で使います。(一応、安物のマイクとセットで「防音マイク」として売られています)

これを口の周りを覆うようにして使うことによって、発声が外に漏れずにマイクにだけ届くという発想ですね。

このカバーの中には吸音材の役目になると思われるスポンジが入っています。

※検索すると色々な(謎の)商品が出てきますが、このカバー自体は恐らく同じものなのではないかと思います。

多くの商品で「自宅でのカラオケ練習にピッタリ」みたいなタレコミで売られています。そんなわけで私も「自宅でのデスボイス練習」のために買ってしまったという形です。

効果について

まあ、明らかに気休め程度の製品というか、これを使うだけでメチャクチャ高い防音効果が得られるわけではないということは想像に難くないと思います。

では実際にどの程度のものなのかという所ですが、「大きい声が普通くらいの声になる」「普通の声が小さめの声になる」くらいの感じです。

確かに多くの商品説明にて見かける通りに、一般の人がカラオケの練習をするくらいならマンションの隣部屋に聞こえ難くなるくらいの効果はあると思います。

なので、ある程度の声出しは可能という認識で良いかなと思います。

ただあんまりデカい声を出すと…上記の通りなので厳しいかなという感じはします。ある程度声量が求められる事に関しては、これを使ったところで…という感じですね。

あと、ハミングという発声練習については、一部鼻から声が出るのでこれを使ってもほぼ無意味です。(逆にこれを使ったことによって鼻から声が出ていることに気づいたのですが)

音がメチャクチャ変わる

この防音マイクを使うと、口の周りを全部覆うことになりますよね。

そうなると当然のごとく、音が強烈に籠もります。自分に聞こえる自分の声が全く誰かわからない声になるくらい思い切り音が変わります。

なので、自分の声をうまくモニタリングできないことによってうまく練習できない、という事態になる可能性はあります。

一応マイクをオーディオインターフェースに繋いでヘッドホンでモニタリングするにしても、自分の生声が全く聞こえない状態を作るのは難しい事もありますし、そもそもオーディオインターフェースに入力された声も籠もりまくってますからね…。

とりあえずこの「極限まで籠もりまくった自分の声の気持ち悪さ」を克服できるかどうかは、防音マイクを使う上で1つのポイントになりそうです。

籠もった声を基準に捉えてしまって、変に声を張り上げる癖が付いてしまったりとか(私は結構やってしまいました)、そういうリスクがないわけではないですからね。

結論

というわけで防音マイク(ミュートマイク)について、短い考察ではありましたが私としての結論を述べると、「積極的にオススメはしないが、検討の余地がないわけではない」という感じになります。

なんだか煮え切らない結論でスミマセンが、それくらいのヌルめの温度感ですね…。

気休め程度の防音効果はあります。単に音程を取る練習とかあまり大きな声を出す必要がない内容であれば、防音マイクを使って自宅で練習をするのはアリでしょう。恐らくクレーム案件にはならないのではないかと思います。

ただ大きな声、本番で実際に発する程度の声量を防音できる性能は無いといって良いと思うので、そこは割り切る必要がありますね。

それから声が強烈に籠もることによってモニタリングに支障が出る件、詳しくは上項の通りですが、この点ダメな人はダメだと思います。

防音マイクを使うことによる声質変化を脳内で補完できる人なら問題ないですが、そうでない人は変な癖がついたりするリスクもあるので要注意です。

まとめ

防音マイクについて知見のある限りを書いてみました。いかがでしたでしょうか。

そもそもがガチな防音や練習を考慮した感じの代物ではなく、商品コンセプトからしても気休め程度のものであるとは思いますし、であれば気休めと割り切って導入するのが良いのかも知れませんね。

個人的な話をすると、実はこれを購入したのはかなり前なのですが、なんだかんだで今に至るまで時々使っていたりするので、あれば便利といえば便利です。

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