バンド系DTMerは、プラグインよりも録り音にこだわるべき話
宅録やバンドのレコーディングで幾らか音楽を作ってきた中で見えてきた傾向です。楽器のレコーディングをする際、ミキシング等で後で弄ることを想定して甘めの録音時点でベストでない音で録るよりも、録りの段階でしっかりこだわった方が良い音で録れると思います。
録り音で印象が決まる
写真や動画を想像してみて欲しいのですが、元の撮れ高が良くないと、後でいくら加工をしても微妙なクオリティから脱却することは難しいです。
音楽に関してもこれと同じことが言えるのだと思います。録音段階の録れ高でその曲およびトラックの印象やクオリティはある程度決まってきてしまうでしょう。
特に、楽器の音が前面に出ているバンド系のサウンドでは、録れ音によって曲の印象が殆ど決まってしまうと思います。中でもメタルやラウド系におけるギターの印象は死ぬほどデカい。
曲そのものが良くても音がショボイと魅力が落ちてしまうことは往々にしてあります。(ショボイ音を表現として敢えて用いる場合もありますが、それは拘りのショボイ音なので例外)
以前あった失敗
とあるバンドでのベースの REC 時。
そのバンドでは普段ベースを歪ませてい弾いているのですが、ミキシング時に歪みをコントロールできるように歪みを抑えて録ろう、録りの段階で歪み過ぎていたら戻れないから、という話になり、いつもより歪みを抑えた音で REC しました。
予定通りミキシング段階で歪みを足したのですが、普段のセッティングの音とは違うなんか変なものになってしまいました。かといって元音も使えないし…録り音をしっかり作った方が良いなと実感した案件でした。
プラグインの音質変化は
何故か分かりませんが、ハードとプラグインで音質変化に越えられない壁があるように感じます。私が実感している限りではギターやベース用のストンプボックスですらそうなので、より高価な機材であればなおさらではないかと思います。
楽器の音作りはやはりハードの方が良いのかな、と思いました。ハードのプリアンプや歪みの音って、プラグインではどうやっても作れないですね。。
また、プラグインで音を変える、アンプシミュレーターなど音作り目的のプラグインならともかく、世に出回っているプラグインの多くがミキシング用ではないでしょうか。
音作りとミキシングの違い
私はこれまでミキシングと音作りを同時にやってしまうことが多かったのですが、、
ミキシングによる(トラックの)音質変化というのは、やはり音作りとは違うと思います。
プラモデルに例えると、音作りは塗装、ミキシングは塗装後のヤスリ掛けかなと思っています。どんな色に塗装するかで全体の方向性が大きく決まり、質感やバランス整えるためにヤスリで磨いていくわけですよね。だからミキシングは音磨き、でしょうかね。
なのでミキシング用のプラグインで音を変えようとしても、なんか違う感じになってしまうのかなと思います。プラモの例えに戻るとヤスリ掛けで色は変わらないですよね、やり過ぎて禿げてしまうことはあっても。。
あと、我ら素人はミキシング用のハード機材など持っていないという前提です。笑
何を根拠に言っているのか
すみませんが、経験則です。m(__)m
自分なりにこれまで色々試してきた結果、REC 後に音を変えることに期待するよりも録り音にしっかり拘った方が良い音、かっこ良い音になる、ということが見えてきた次第です。
そもそも良い音とは
これは、好みやジャンルによって定義は違ってくると思います。
ただ、一つ言えるのが、曲がカッコ良くなる音がその曲にとっての良い音ではないでしょうか。
良い音で録れれば曲がカッコ良くなる、つまりそれこそが良い音、ってなんかややこしいですがそんな感じだと思います。
録り音にこだわるには
- オーディオインターフェース
- 楽器本体
- ケーブル
- ギターやベースならエフェクター類
- ボーカルや生楽器ならマイク
このあたりに優先的に投資すると良いのではないかと思います。
例えば、
憧れの Firefaceとか
録りにフォーカスするなら Neve トランス搭載の Steinberg UR-RT4 も良いですね。
ケーブルならオヤイデなどのちょっと良いものを使いたいですね。
まとめ
経験則で恐縮ではありますが、私の中ではもう確信的にそう思えるくらいにはなってきていたので、記事にしてみました。
もちろん、プラグインが悪いわけでは全くないですが、バンド系 DTMer なら是非録り音にこだわってみてください。きっと良い結果が生まれるのではないかと思います。