バンドのライブ用にラップトップスタンドを自作した話【同期演奏】

ライブでノート PC を使う場合、ステージで操作や演奏をするために丁度良いスタンドが必要になります。しかし、市販品のスタンドが自前の機材環境にピッタリ合うわけでは必ずしもないです。そこでちょっと DIY で改造してみました。

※サムネイルは内容と直接無関係のイメージです。念のため。

完成形はこちら

先に出来上がった状態のものを掲載します。それがこちら。

ラップトップスタンドの全体図

はい、めちゃくちゃ複雑なことをやっているわけではないですね。というか非常にシンプルかと思います。

とはいえ、自分にとって必要な要件に対応させた形に手を加えるという行為の有効性を非常に実感できた案件でした。

Maschine と Macbook Air をコンパクトに使いたい

画質が荒くてすみませんが、デスク部分のアップがこちら。

使用機材は、Maschine(ノーマル)と Macbook Air、オーディオインターフェースが Native Instruments の Traktor Audio 2 という超コンパクトサイズのもの。

要件としては、これらを極力スペースを取らずコンパクトに纏めたかったというのが1点、もう1点が Mac を演奏中に直接操作するのでキーボードの操作性やディスプレイの視認性を担保したい、という感じでした。

これだけの機材なら長机みたいなものに横に並べれば十分なのでは?と思われるかも知れませんが、①ライブハウスのステージにそんなものはない、②持ち運びが容易ではない、③横に広がるとコンパクトじゃない、④Mac 本体のプレイアビリティを担保するために Mac のポジションを高くしたい、という観点から長机は NG でした。

特にコンパクトさは非常に重要視していました。というのもハードコア・メタルコア系のステージで良く動き回る音楽スタイルでボーカルを取りながら操作する、という要件だったのです。小さなライブハウスで5人+ラップトップスタンドとなると動けるスペースがかなり限られてきますので、少しでもコンパクトにしたかったんです。Maschine も Mikro にしておけば尚よかったですけどね^^;

その結果、小さなラップトップスタンドを2個繋げる、という方法に決着しました。

市販のラップトップスタンドを連結

今回のスタンド作成に使用したものが以下の2点になります。

楽器向けの比較的安価な各種スタンド類を展開している KIKUTANI 製のラップトップスタンド2種です。

1つが、脚付きスタンディング用の LT-500。非常にコンパクトで簡易な仕様ながらご丁寧にマウストレイが付いています。マウストレイは結果的に使いませんでしたが。

もう1つが、卓上用のラップトップスタンドである LT-100B です。こちらは機材を2段に設置できるという代物ですね。

これらを組み合わせて、脚付きのスタンドを2段にした、というわけです。

ディテール

具体的にどんなことをやっているのかを紹介したいと思います。例によって画質が荒いですがご了承ください…。

まず機材を載せていない状態がこちらです。

要は、LT-500 の天板に穴を開けて(あとマウストレイを取って)LT-100B をビス留めした形になります。

下から見て見るとこんな感じ(機材載ってます)。ネジ類はホームセンターに数十円で売ってます。

横から。下に置く機材の操作性を意識しすぎた結果、バランスが後ろ寄りになってしまって重心が不安定になってしまったのが反省点ですね。

下記おまけです。LT-500 の天板のサイズが Maschine(ノーマル)にピッタリなサイズ感でした。横の余ったスペースがタバコ箱くらいの幅なので、ここにまた Traktor Audio 2 がピッタリ収まるという。

サイズを測って購入したので狙い通りと言えばそうなりますが、ここを DIY でサイズ調整しなくて澄んだのは助かりました。

やってみてどうだったか

冒頭でも書きましたがやはり、自分の用途に最適な形を自作するという行為は有用だと実感しました。

重心が後ろ寄りになってバランスを崩しやすくなったという失敗こそありましたが、この改造スタンドを導入したことで格段にライブがやりやすくなりました。

ボーカルと兼任でやっていたのでスタンドをステージの中央付近に置いておくことになるのですが、コンパクトに収めたおかげで大きくは邪魔にならず、Maschine、Mac 双方のプレイアビリティが担保できたので演奏中の操作もやりやすくなりました。

狙い通り、Mac のポジションを高めにしたのが良かったですね。画面もキーボードも小さいわけので、目線に近い所にあるだけでも非常に操作性が良くなりました。

ただ、その代わり重心が上がったので、バランスの悪化とも相まってぶつかった時にはやや倒れやすかったです。改良するならこの点ですね。

持ち運びに関しては、当時は車移動メインで、このまま車内に入れて仕舞えていたのでそこまで問題はなかったです。

しかし電車移動の場合は、かさばらないようにいちいち分解をする必要がありました。まあ、分解の煩雑さは改造したことによる問題というよりは元々の商品の特性ですかね。

まとめ

ちょっとした DIY ネタでしたが、市販品に少し手を加えるだけで痒い所に手が届くのであればやらない手はないと思います。

特に、バンド界隈ではラップトップを導入するケース自体がそこまで一般的ではないのと、導入の仕方もバンドによってかなり異なるという事情もあって、ライブハウスにはこれといったラップトップの設置環境がないことが普通です。

ノート PC や Mac を用いたライブ演奏をする方は、自分の要件に合わせたスタンドを自前することを常に選択肢として考えておいても良いかも知れません。

今回紹介した内容は DIY の改造項目自体はシンプルではありますが、考え方や一事例として参考になれば幸いです。

ちなみに、オーディオインターフェースとしては異例のコンパクトさを誇る Traktor Audio 2 は同期演奏のための持ち運び用としてメチャクチャ良いです。

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