BIAS MINI Bassを購入したのでレビュー【軽い・安い・GuitarもOK】

BIAS AMP を実機アンプとして使用できる BIAS MINI を遂に購入しました!ある程度使ってみてようやく色々と分かってきた所でご紹介させていただきます。

BIAS MINI を買ったぜ!

以前からの BIAS AMP ユーザーで、最近はバンドでベースを弾いている私にとって、BIAS MINI Bass は欲しい物リストの筆頭でした。

とはいえ安い買い物ではないので(アンプヘッドとしては安い方ですが)余裕ができたら買おう!とか言ってしばらく躊躇していたのですが…。

増税前最後のチャンスということもあって、気合を入れて購入しました。

Rock oN Line eStore さん、ありがとうございます!!

BIAS MINI Bass とは

DTMer にはお馴染みのアンプシミュレーターソフト、Positive Grid BIAS AMP を実機で鳴らせるアンプヘッドです。

本機をはじめ、実機 BIAS AMP にもいくつか種類が出ていますが、この BIAS MINI Bass はコンパクトな筐体がウリの BIAS MINI のベース用モデルです。

300Wのパワーアンプを内蔵しておきながら、普段使いのバッグに収まる大きさで重量たったの2.4kgという、アンプヘッドとしては驚異的にコンパクトなパッケージになっています。

そこに BIAS AMP で作成したアンプモデルを最大16個インストール出来てそれらを即座に切り替えて使えます。

とんでもない新時代のアンプといった感じですよね。

ちなみに BIAS AMP Pro が同梱されているのでソフトを持っていなくてもいきなり BIAS MINI から購入して大丈夫です。

Guitar / Bass の違い

ギター用、ベース用でそれぞれ、BIAS MINI Guitar、BIAS MINI Bass と商品が分かれています。

しかし、実はハードウェアとしてのアンプの中身は同じものです。

中身は同じなので BIAS MINI Bass にギター用のプリセットをインストールしてギターアンプとして使うことも出来ます。逆も然り。

では何が違うのかと言うと以下になります。ブランディング的な部分もあるのでしょうが、筐体としては Bass の方が僅かに上位互換?のような感じです。

商品の色、UI

BIAS MINI Guitar がシルバー、BIAS MINI Bass がブラックになります。各色違いはないようです。

また、EQ ツマミの目盛りの UI が若干違うようです。

スピーカーアウトの形状

スピーカーアウトのジャックが、BIAS MINI Guitar はフォンBIAS MINI Bass はフォン/スピコンのコンボジャックになっています。

参考までに、BIAS MINI Bass の後ろ側。

初期プリセット

購入時の状態で予めインストールされているアンプモデルのプリセットが異なります。

当然ですが、BIAS MINI Guitar はギター用のプリセットが、BIAS MINI Bass はベース用のプリセットがそれぞれ入っています。

自分で作ったアンプモデルを上書きしていくことになるのでほぼ関係ないですけどね^^;

EQ(ミドルAltスイッチ)

BIAS MINI Bass のみ、EQ のミドル部分にAltスイッチなるものが付いています。

これはミドルの音作りを幅広く出来るようにするためのスイッチですが、アンプモデルの Tone Stack 部分に何を設定しているかによって挙動が変わります。

Tone Stack に Low Mid と High Mid があるもの(Bass GKですね)を設定している場合、オフ(通常状態)で Low Mid、オン(Altモード)で High Mid の調整が出来ます。

Tone Stack が Mid と Mid Freq のモデル(Bass American等)の場合、オフで Mid の EQ、オンでフリクエンシーの設定になります。

3バンドの Tone Stack モデル(Bass British等)の場合Altモードは使用しない感じです。

何故 Bass にだけ付いているのかは、ギター向けの Tone Stack は全て3バンドだからだと思います。

BIAS MINIの使い方(PCとの連携方法)

PCとの連携方法を簡単に紹介します。どうやるのかなーと結構不安だったのですが簡単でした。

BIAS MINI を USB(又はBluetooth)で PC や Mac / iOS と接続し、電源を入れ、その状態で PC 側の BIAS AMP を立ち上げると下記の認証画面が出てきます。

ここで認証を済ませると連携完了です。あとは普通にソフトの BIAS AMP を弄っていけばOKです。

連携中だとプリセットの保存場所に Hardwear という項目が増えているので、そこに保存すれば BIAS MINI でそのプリセットが使えるようになります。

BIAS MINIの使い方(実機アンプとして)

実機アンプとしての使い方もシンプルですが、さすがに一般的なアンプと少し違う部分もあります。

写真1番左のツマミで、インストールされているプリセットを選ぶことが出来ます。

ツマミのパラメーターが1~8まで、ツマミをプッシュするとランプの色が赤⇔緑に切り替わり、それぞれの色に対してプリセットを入れられ、計16個を同時にインストールできます。

GAIN ~ TREBLE までは一般的なアンプと同じなので割愛します。

MASTER は実際の音量というよりは、プリセット内のパワーアンプのドライブ具合と思われます。右に回すほど音が前に出て来る感じですね。実際の音量は OUTPUT で調整します。

また、OUTPUT ツマミをプッシュするとモードを切り替えられます。写真では潰れてしまっていてすみませんが、実機で使うときは一番上の SPEAKER OUT、オーディオインターフェースから DAW に REC する時は2番めの LINE OUT を選択します。

SPEAKER OUT にするとキャビシミュは自動的にOFFになります。

ハードウェアとして弄れるのはこれだけですが、Bluetooth 経由で iPhone や iPad から中身のプリセットをその場で編集出来たりします。

BIAS MINIはDTMにも使える

DTM用途で使う場合、ソフトで作った音を一度 BIAS MINI にインストールして、BIAS MINI の LINE OUT からオーディオインターフェースに繋ぎ、DAW に録音する、ということになります。

それって2度手間では?と思うかも知れませんが、その通り、なんの捻りもなく完全に2度手間です。

2度手間ですし、後から音を弄れないというデメリットもあります。

しかし、このやり方にも良い点がありました。

1つが、PCの負荷を下げられるという点です。

DAW内部で掛け録りする際と違って、録音時にアンプシミュレーターのソフトを動かす必要がないので、その分PCの負荷を下げることが出来ます。

これはすなわち、負荷が下がった分だけ録音時のレイテンシーを詰められるということです。

レイテンシーは録音演奏時の違和感による影響やタイミングが合い難くなる都合で録れ高の低下に繋がりますので、そこが削れるのは結構恩恵ありです。

BIAS AMPに限った話ではないですが、アンプシミュレーターソフトって負荷が大きいので意外と影響大きいです。

もう1つが、エフェクトの順番が適正化されるということ。

ソフトで掛け録りをすると、録音物の信号の流れは、ギターオーディオインターフェース(のプリアンプ)→ DAW →(プラグインエフェクト)→ BIAS AMP (プラグインエフェクト)となります。

これをBIAS MINI を使うことで、ギター → BIAS AMP → オーディオインターフェース(のプリアンプ)→ DAW →(プラグインエフェクト)となります。

後者の方が、完全な実機RECやレコーディングスタジオ等でのレコーディングに近いルーティングになるかと思います。つまり、BIAS AMP として出る音は同じでも周辺環境をよりリアルな音に近づけられるメリットがあります。

以上から、DTM用途でも敢えてソフトで完結させずに BIAS MINI を用いることでギター・ベースRECのクオリティアップに貢献出来ますね。よきよき。

BIAS MINIの実機使用はソリッドな質感が強い

こちらの写真の通り、バンド活動にて実機アンプとしての使用も試しています。

DTMで丹念に作り込んだプリセットも、実機で使用するとかなり印象が変わりました。

作り込んできた音が全然違う印象になりまして、恐らくキャビネットと BIAS MINI 本体のパワーアンプの影響が強いのでしょうが、生音ではこうも違うものかと割と衝撃でしたね。

(※使用したキャビは、スタジオによく置いてある Ampeg の8発です)

具体的には、生音で出すとハイが強く、ローが弱かったです。あとモダンな硬めのミドルは結構出しやすい印象でした。

モデリングでいくらシミュレートしても実機としてはソリッドなのでそのような特徴になりやすく、真空管の太さを再現するには結構工夫が必要そうな感じ。

DTM で作ってしっくり来た音をそのまま出すと線が細く感じたので、実機使用に合わせて調整したプリセットを別に作ったほうが良さそうと感じました。

ギターだとまた結果が違って来そうな気はしますが(ギターの方がカッコよく作りやすそうに感じました)いずれにしても実機アンプとして使用する際はソリッドステートのパキッとした感じが強く出るものと思います。その辺をうまく使いこなせるようになるには研究が必要だなと思いました。

まとめると、実機アンプとしての特徴はソリッド感が強めなので、生音使用ではその辺りを加味する必要ありです。

ちなみに、ベースだとやや気になるかも知れない300Wの出力ですが、全く問題なしでガッツリとデカイ音が出せました。

まとめ

近年流行りのコンパクトアンプの中でも特にコンパクトで便利サイズな上、DTMと連携して作り込んだプリセットを読み込んで使え、アンプとしての性能・出力も問題なしでアンプとしてはリーズナブルと、スペックとしてはとにかく素晴らしいの一言です。

そして、DTMerバンドマンとしては所有欲が非常に満たされるプロダクトでもあります。

というか DTMer & バンドマンとして発信を行っている私としてはマストなプロダクトだったかも知れませんね。もう少し早く買っておいても良かったかも(笑)

実機使用ではさすがにハードウェアの色が出てしまいますが、うまく使いこなしていきたい次第です。

執筆中も熱が入ってしまい長めの記事になりましたが、参考になれば幸いです。

商品情報