ベースでダウンチューニングをする時の弦の選び方

ベースのダウンチューニングはセンシティブです。普通の弦で過激にダウンチューニングするとサステインがなくなるので、それは避けたいです。ということで弦の選び方について紹介します。

ベースのダウンチューニングについて

私が作る楽曲のチューニングは 3音下げ LowA# を採用しているのですが、、ベースってギターよりもダウンチューニングが苦手です。

4弦のベースで3音も下げると、さすがに弦がダルンダルンというか、ベロンベロンというような言葉が当てはまる感じになってきます。

極端にチューニングを下げてベロンベロンになっていくと、弾けたもんじゃないのは勿論として、ピックアップが音を拾わなくなってくるんですよね。。

ハイフレットほど顕著に現れますが、サステインが途中でプツッと切れるような感じになります。

それに関して参考動画がありました。

チューニングを下げすぎるとこうなる

https://youtube.com/watch?v=tVrTatNNRF4

こちらの動画は、5弦で LowF なのでこれも3音下げですね。こんな風にサステインが伸びなくなります。なお曲は最高。

ギターのように、緩いテンションが良い音に繋がるとは限らない

以上のように、ベースはあまりにダルンダルン・ベロンベロンになるまでダウンチューニングをするとちゃんと鳴らないんです。

つまり、ダウンチューニングにおいてもある程度のテンション感を保つ必要があります。

ギリギリまで細い弦にしてボヤケたブライトさを狙いたい…といったところで鳴らなきゃ仕方ない。。チューニングを下げるに応じて相応に太い弦を張った方が良さそうですよね。

ということで前置きが長くなりましたが、最適な弦のゲージを探っていこうと思います。

ゲージ考察

チューニングを下げるに応じて相応に太い弦を張るべきであることは分かりました。

では具体的にどのくらいの塩梅が良いかという点をご紹介していきます。

ドロップC(C,G,C,F)

ベース単体ではドロップチューニングをする意味はないのですが、ギターと押弦位置を合わせるために採用される場合はあります。私も採用しています。

5弦用の細いゲージが5弦125なので、120くらいでどうかなと思い下記を試したところ、1~3弦はバッチリでしたが4弦はやや音像がぼやけてしまいました。

よってLowCでも4弦125~130くらいを張った方が良いと思いました。1~3は上記でバッチリ、というかあまり固くしたくないので4弦のみバラ弦を買うのが恐らくベストです。面倒くさいけど。

レギュラーC(C,F,A#,D#)

なんていうのか知らないけど全弦2音下げのやつ。上記ドロップCに比べて1~3弦が1音下がってます。

この辺りになってくると5弦用の2~5弦を張ってしまうのも手です。125以降は4弦用のセットでは売ってないと思います。5弦用ライトゲージの2~5弦が丁度良いのではないかと思います。

ドロップB・レギュラーB

レギュラーBに関しては、5弦ベースの2~5弦と同じですね。

もう普通に5弦用の2~5弦を張ってしまって良いと思います。ドロップの場合は上がやや硬くなりそうですがそこまで問題はないでしょう。

ドロップA#・レギュラーA#

5弦用の一番太いやつでいきましょう。これは試したんですが、4弦は下記でも結構ギリギリな感じがしました。

ここまでくるともう5弦ベース買えよという感じもしますが、輪郭がぼやけたルーズな音を敢えて求める場合に採用するようなイメージになるかと思います。あとジャンルによっては4弦にこだわりたいですよね、↓こんな感じに。

まとめ

ちなみに、私がやっていた某バンドのベーシストは LowC で5弦用の一番太いゲージ(135)を張っていました。

真似してみたところテンション感も音の太さもかなり担保されていましたがネックが結構反ったりナットが壊れたり、ちょっと硬いなあという感じもありました。

ただ、しっかり鳴らしたいなら(竿の手入れは必要ですが)それくらい太くしても全然良いとは思いました。

重要なのは、ベースのダウンチューニングにおいてはギター以上にテンション感を積極的に担保していくべき、という点かなと思います。

以上から超ザックリ結論を言うと、4弦ベースであってもなるべく太い弦を張った方が良いです。もしくは潔く(?)5弦ベースを買ってしまうか。

ただ知人曰く、5弦ベースでもまともに鳴るのは LowA くらいまでが限界のようです。

さらにチューニングを下げたい Djent 界隈などでは、Dingwall などで有名なファンドフレットやスーパーロングスケールのものを用いるか、8弦ギターに対応させる領域になってくるとピッチシフターを使ったりするみたいですね。

ダウンチューニングも奥が深いです。