ボーカル録音のコツや気をつけたいこと5選

ボーカルレコーディングって緊張しませんか?私は割とプレッシャーに感じることが多いので、少しでもコンディションを良くして臨みたいと毎回思います。今回はボーカリスト目線でREC時にコンディションを保つため気をつけるべきことやコツについて紹介します。

先日、私がボーカルで参加しているバンドでレコーディングを行ってきました。

このような活動では(当然ですが)なかなか自分のペースでは稼働できず、先の通りプレッシャーもあり割としんどかったのですが、そんな中でもコンディションを保つためにできるだけの工夫をして乗り切りました。

結果としては、思っていたより良いものが録れて良かったです。

何度やっても慣れないですが(笑)、そんな経験も踏まえて、ボーカルREC時にコンディションを保つためのコツは以下です。

朝や起き抜けを避ける

ボーカルの基本といえば基本かも知れませんが、起床してから喉が本調子になるまでに2~3時間はかかります。

朝早い時間や起きてすぐにレコーディングをするとなると、本調子では録れません。

バンドのREC等だとスケジュールの都合上どうしようもない時もままあると思いますが、極力調整を試みたほうが良いでしょう。

私の場合はこれに加えて夜型のため、朝早く起きるとそれだけでコンディションが悪化するので、喉のおいしい時間帯は結構限られてきますね。笑

昼くらいに起きて少し経った夕方くらいがベストな時間ですかね。。

各々、自分にとって最もコンディションの良い時間帯を把握しておいて、事前からその時間に録れるように調整していくと良いと思います。

開始前に発声練習と軽く運動を

これも基本かもしれませんが、REC開始前に発声練習と軽い運動をすべきです。

発声練習は、ボーカルやっている人ならわかると思いますが、当然といえば当然の行為ですね。

下記項目に詳しく書いていますが、喉のライフサイクルとして、「喉を暖める」というフェイズが必要になります。

準備運動をすることで、喉が楽器として使えるようになるわけですね。

発声練習の方法は人それぞれでしょうが、私は叫び専門で音程を取らないボーカルスタイルなので、音程の練習はぜずにひたすらハミングしてますね。笑

これに加えて、体も準備運動をするとより良いです。

数分の軽いランニングとか、ラジオ体操程度のものでOKです。極論、喉から全身繋がっているので、全身がウォーミングアップできているとコンディションとしては最も良い状態に導くことが出来ます。

時間を掛けすぎない

「機材としての喉」は消耗品です。

イメージとしてはモータースポーツのタイヤみたいな感じで、暖める→おいしい状態になる→摩耗して劣化、というライフサイクルを送ります。

そして、おいしい状態が維持できるのは、1日あたり2時間くらいになります。

寝れば直るものの、喉って意外と寿命が短いんです。

この2時間のあいだに、その日のうちにやることをやりきらないと、それ以降は出がらし茶葉のような喉でRECをやることになってしまいます。

1曲録るだけならあまり気にする必要もないかも知れませんが、もし1日に複数曲を録音する場合は、効率よくこなせるようなスケジューリングに気を使ったほうが良いと思います。

それから、ミスって録り直し、、はある程度は仕方ないですが、極力減らせるように普段からの練習は大事ですね。

ミスを減らすためには、リズム第一

上記にも書きましたが、ミスが増えると、その分録り直しが増えます。

録り直しが増えると、時間もかかるし、喉も消耗します。

特にバンドのREC等で時間・予算が決まっており、その中でやりきらなければならない時なんかは何度も録り直しをしていられませんよね。

少しでもミスを減らすために、最も気をつけるべきことはリズムだと思います。

経験上、リズムが上手く取れていないと、どうしてもダサい感じ、作品としては厳しい感じになってしまいやすいです。つまり録り直しに繋がりやすい。

逆にリズムがしっかり取れていれば、その他が多少下手でも「これはこれで良いかも」となりやすく、OKにもなりやすいんです。

録音時って、ちょっとした気の緩みが細かいところまで全て反映されます。

つまるところ意識していないと結構ズレるので、クリックやドラムをゴリゴリに意識して歌入れを行いましょう。

また、音程とか表現とかは、その日に持っている以上のものを出すことは難しいですが、リズムは気をつければその日のうちにも改善できる可能性はあります。

水分と喉ケアグッズを常備

1フレーズ録ったら水を飲む、1曲録ったら喉ケアグッズを使用する…みたいな感じで進行する事をオススメします。

こうやっていくと喉が終わるまでの間はコンディションを割と保つことが出来ます。

水は、ミネラルウォーターか、出来れば甘いものが良いです。いろはすの味付きなどは結構良い選択肢。もしくははちみつレモン。

あと当然ですが炭酸はゲップが出やすくなるのでNGです。カルピスなどの乳酸菌系も喉に引っかかるのでNGです。

喉ケアグッズは自分のお気に入りのものを是非見つけて欲しいです。

私の場合は龍角散のど飴とマヌカハニーですね。それぞれ記事を書いていますので是非参考までに。

まとめ

いかがでしょうか。取り立てて特別なことはしていないのではないかと思います。

そして、私でも出来ることのオンパレードで、各項目とも無理なく出来ることかなとも思います。

こういったシンプルなことの積み重ねが、結果的に良い状態を保ち、クオリティを上げていくことに繋がるのかなと思います。

もちろん現実は必ずしも理想通りには行かず、状況次第で難しい場合などもあると思いますが、その中でいかに調整していくかというのもまた腕が試されるところですね。

なんにしても、ボーカルは身体が機材なので、ギタリストベーシストが竿のメンテをするように、ドラマーがスネアのメンテをするように、ボーカルは身体のメンテをしていきましょう。