【Submission Audio】DjinnBass レビュー【Djent】【ベース音源】

Submission Audio のベース音源、DjinnBass。あからさまに Dingwall+Darkglass といった感じの Djent 系モダンメタルに特化したベース音源という印象ですが、今回こちらについて詳しく紹介していきます。

DjinnBass とは

DjinnBass は、Submission Audio というジャンル特化のベース音源を作っているデベロッパーの製品です。

公式曰く「FLAGSHIP MODERN BASS」とのことで、エクストリーム、プログレッシブ、モダンな音楽に最適とのこと。

商品の名前やイメージからしてあからさまですが、Djent 界隈でよく使われる5弦のファンドフレットベース(どう見てもDingwall)を、Djent 用途に最適化した音源ですよね。

クレジットには Darkglass、Neural DSP、Kalium Strings(Digwall の指定弦)が関わっている旨が記載されており、完全にそちら系。Dingwall の名前はないですが、Kalium Strings の名前がある時点でお察しください。

下記が公式による紹介動画。かなりふざけていますが(笑)どんな音源なのか一発で分かるかと思います。

アラ Djinn って言いたいんですかね…?

あからさま過ぎる Dingwall + Darkglass 感。

かなり尖った特化型ではあると思いますが、こういう音がソフト音源で手に入るのは個人的には嬉しい限り。

SubMission Audio DjinnBass

DjinnBass の特徴と使い方

DjinnBass の使い勝手は非常にシンプルです。

主な特徴としては以下のような感じです。

  • ピック弾きのみ
  • 音色モードは3種類(DI、ローゲイン、ハイゲイン)
  • 音作りはトーンノブのみ
  • ダブルドロップC (C0) までのダウンチューニングに対応

…ダブルドロップCって(笑)

4弦の2音下げ Low C から更に1オクターブ下の C ですが、こういうのは最早ベースで出せる領域ではなくピッチシフターを使うものとばかり思っていましたが…。

Djent 界隈も日々進化しており限界チューニングがどんどん下がっていってるんでしょう。一昔前は Low G くらいで「お~」となっていたのにな…。

その他機能としては、ノイズ量、ステレオ感の調整、ダウンピッキングからオルタネイトピッキングに変える閾値の設定、最低限のキースイッチといった感じです。

キースイッチで出来ることの項目は下記です。

音色モードの3種類は、DI は生音で自分でアンプシミュレーターなどを通して音作りが出来るもの、ローゲインとハイゲインはアンプ(恐らく Darkglass B7K 辺りのプリ)を通した音でそのまま使える音になっています。

ローゲインでも結構ゴリゴリですが、ハイゲインにすると更にゴリゴリになります。基本的にはこれらの音こそが DjinnBass を使う理由になるのかなという感じ。

また、音色モードが DI →ローゲイン→ハイゲインとなるにつれて GUI の魔神にどんどん気合いが入っていくのが最高ですね。

↓DI

↓ローゲイン

↓ハイゲイン

最高のモダンメタル向けベース

機能は上記の通りシンプルで、基本はただ打ち込んでいくだけ。

それで、完成された音色の「Darkglass 系歪みのローチューニングベース」が一瞬で手に入ります。あの独特のバキバキ・シャバシャバした感じそのままですね。

控えめに言って最高です。

また、音の傾向はかなり派手目に仕上げてられています。

基本的に歪みの音色がかなり目立つような方向性に調整されており、同社の似たような音源である EuroBass と比べてもブライトで派手にバシャバシャしている感じです。

前述の通りローゲインモードでも結構ゴリゴリですし、ハイゲインに至っては更にゴリゴリのドライブサウンドになっており高音弦の方はもやはギターみたい(笑)

ただこれがヘヴィなオケの中でも凄く良い感じに抜けてくるんですよね。

まさにでも動画の後半で鳴っているようなベース音がサクッと手に入るんですけれども、サクッと感も半端ないです。

プラグイン内でも調整項目も殆どないし、打ち込みは基本的にベタ打ちで十分。音色はかなり完成されているのでミックス処理も殆ど不要です。打ち込みっぱなしで最終まで持っていける。

当然自分で弾いて録音して処理をする時間も省けるので、制作面でも強烈な時短になります。それでこの音ってやっぱ最高かよ。

まとめ

そんな感じでこちらの DjinnBass 、用途は超限定的な超特価型音源ですが、適合する用途には最高 of 最高です。

一言でいうと「Djent ベース音源」という感じにはなりますが、Djentleman でなくとも Darkglass 系の歪みを使いたいモダンメタラーにはバッチリ合うと思います。

私自身、一応まがりなりにバンドでベースを弾いているベーシストの端くれなので、そうなって以降は DTM で作る曲もベースを自分で弾いて録音していました。

しかしこれがあればもはや自分で弾く必要もないですね。DjinnBass で十分良い感じにベーストラックが作れてしまいます。打ち込み臭さも気にならないですし、処理もほぼ不要で沼にハマることもないのでマジで時短にもなります。

1点気をつけたいのが、Kontakt 6 対応ということ。

Kontakt Player 対応なので Kontakt 6 フルバージョンを所持していなくても使えますが、私は説明をよく見ず Kontakt 5 で使おうとしてどうやってもライブラリが読み込めずに沼にハマりました。。

Kontakt 5 以下のユーザーの方は Kontakt 6 Player のインストールが必須になりますので、その点だけご留意ください。

結論、個人的には最高のベース音源です。モデリングされている機材の実機ってベース界隈でも結構高額な方ですが、DjinnBass は $89 とリーズナブルなのも良いですね。

商品情報

DjinnBass