bx_console N レビュー【Plugin Alliance】【Brainworx】

Plugin Alliance より人気のコンソールエミュレータープラグインから bx_console N を紹介したいと思います。Neve 的な質感が魅力のプラグインになっています。

bx_console N とは

Plugin Alliance から出ているコンソールエミュレーター型のチャンネルストリッププラグインです。

bx_console N の「N」は 「Neve」 の N で、Neve VXS というコンソールをエミュレーションしたプラグインとなっています。

以下、マニュアルに記載のあったの説明を(google翻訳で)引用します。

VXS は、80 や VR シリーズといったビンテージ・コンソールと、88RS のようなモダンなモデルの橋渡し的な存在のコンソールです。適応範囲の広い EQ やダイナミクス・セクションを搭載し、いまだに英国的なクラシックなパンチとヴァイブを提供しています。
bx_console プラグインは、この素晴らしいミキサーの特徴と音色を捕らえています。

なるほど、凄そうですね。

ヴィンテージとモダンの橋渡し的な存在のコンソールとのことですが、いわゆる「オールド Neve」のコンソールエミュレーションという認識で概ね良いかと思います。

Neve エミュレート系のプラグインは質感がギラッと盛られてくる感じのものが多く、個人的にはだいたいどれも好みの方向に音が決まってくれるので、本製品にも期待が高まります。

GUI (見た目)

こちらが GUI です。まあコンソールですが、ちょっとメカメカしくて男っぽい感じがしますね。笑

左セクション上がフィルター、下がゲートとコンプレッサー、中央セクションが EQ 、右セクションはメーターやゲインボリューム類ですね。

詳しい使い方は結構複雑でここには書ききれないくらいなので、買ったらマニュアルを見ることをオススメします。

ギラッとした音になる

コンソールエミュレーターというと、同社からも出ていますが SSL 系のプラグインが人気かと思います。

あちら系はスムースな音像なのに対し、Neve のこちら bx_console N はパンチと存在感の強いギラッとした音像になります。

メインのトラックなど目立たせたいものに対して掛けると凄く良いです。立体感も増して、個人的にはこの質感が欲しいがゆえにギターなどに積極的に使っていく感じですね。

他のチャンネルストリップやコンソールエミュレーターにはあまりない質感のようにも思います。少なくとも SSL 系とは全然違うけどそれが良い。

フィルターと EQ はガッツリ行くべし

フィルター及び EQ はガッツリ掛けても音楽的で破綻しないです。

逆に言うとガッツリ掛けてこそ機材の色が出る感じで、微調整しようと思ってもあまりピンとこないですね。微調整したければ Ozone の EQ や Pro-Q3 などを使うべし。

音作りも兼ねるようなソースに積極的に使っていくと良いと思います。

マニュアルにはこんな文言が…。

多くの場合チャンネル EQ はヘビーに使われます(時には虐待のように…)

コンプレッサーは多機能仕様になっている

オリジナルのコンソールには恐らく無い機能と思われるものがプラグイン化されるにあたって搭載されています。

具体的には、パラレルコンプやサイドチェイン機能が搭載されています。これによってより自由な音作りが出来ます。

bx_console N のコンプは結構バツっとした感じなんですが、このあたりの機能を使いこなせれば柔軟に色々出来な調整が出来るかと思います。

個人的にはスムースな SSL 系のコンプの方が好みかなという感じはするのですが、もう少し諸々の機能を使い込んでみたら印象は変わってきそうです。色々出来る分使い込みの敷居はやや高めですね。

IN GAIN と V GAIN で味付け

IN GAIN と V GAIN という2つのゲインノブがありますが、これらで味付け具合をコントロールすることが出来ます。

まず IN GAIN を上げるとインプットを突っ込むことが出来ます。これによって突っ込みすぎによるサチュレーションを意図的に得ることが出来るんですね。

そして、V GAIN は、人工的に機材由来のノイズを付加することが出来ます。Waves のアナログボタンみたいな感じですね。しかし割と上げてもノイジーになることもなく自然です。

チャンネルの誤差をモデリング

元々の Neve VXS は72チャンネルほどのコンソールだそうで、アナログの実機なのでチャンネルごとに微妙に誤差が生じるそうです。

で、この誤差をエミュレートしてくれる機能が付いています。これによってよりリアルでそれっぽい音楽的なミックスが可能になっているようです。

各トラックに挿した bx_console N にすべて違うチャンネル番号を割り当てることでこれを利用できます。RANDOM CHANNEL を押せば勝手にチャンネルを割り当ててくれるので便利ですね。

まとめ

この記事を書くにあたって改めて使い込んでみたのですが、思っていたよりもかなり奥の深いプラグインで、まだまだ使い込みの余地がかなりあることを思い知らされました^^;

プリセットがまあまあ豊富なので初心者でも使っていけなくはないですけどね。

音の総括としては、その魅力はなんといってもギラッとした存在感にこそあると思います。

個人的にはギターに掛けるのが凄く好きで、ヘヴィリフでも軽く芯が残るくらいの歪み量にして bx_console N を掛けるとコードのキラキラ感が出てきてリッチなリフになります。

SSL とはまた違った魅力の Neve 宅のコンソールエミュで非常に面白いです。「Neve」「アナログ感」というワードに惹かれる人にオススメです。

商品情報

Brainworx bx_console N