【Native Instruments】RAUM レビュー【クリエイティブリバーブ】

Native Instruments のクリスマス企画で登場したリバーブプラグイン「RAUM」を試してみましたので早速レビューしたいと思います。

Native Instruments RAUM とは

RAUM は、Native Instruments の2019年クリスマスギフトとして初登場したクリエイティブなリバーブプラグインです。

デベロッパーのプロモーションも兼ねているのでしょうが、このような高品位なプラグインが期間限定とはいえ無料で出るって凄いですね。

予想通り、無料期間終了後は Komplete エフェクトの一部に組み込まれました。価格は6600円と単品で買ってもそこまで高くはないですね。

万能型クリエイティブリバーブ

公式の説明文で RAUM は「万能型クリエイティブリバーブ」だと謳っています。

どういうことかは使ってみて納得。音作りに積極的に使っていけるリバーブだと感じました。

プリセットが充実しているんですが、変化球的なものが結構豊富にあります。そして良い意味で「加工感」のあるサウンドが得られるものが多いです。

ルーム系のプリセットも充実していますが、それらについてもリアルな部屋鳴りや奥行き感を演出する…というよりは、ギターの空間系エフェクターに近いような音作り目的での使い方がしっくり来る印象です。

リバーブ自体の質感はクリアでソリッド、雑味のない感じですね。デジタル臭いというわけではないですが、デジタル系特有のクリアで濃密でエフェクティブな質感が良い感じです。暗くなりにくいのもポイントかなと思いました。

3つのアルゴリズム

RAUM の面白いポイントとして、基本となるリバーブのアルゴリズムが3種類用意されています。

そこから各パラメーターを弄って音を作り込んでいく感じですが、プリセットを読み込んでアルゴリズムを変更するだけでも結構質感が変わるので面白いし、慣れると時短になりそうです。

それぞれの印象は以下のような感じでした。個人的には Cosmic がお気に入りです。

Airy

自然なふわっとした広がり感が得られます。軽やかに重心が上がる感じ。ウワモノやボーカルに良さそうです。

Cosmic

これだけパラメータが違いますね。エフェクティブな色が強くキラキラした広がりが得られます。アンビエンスやサウンドスケープ感を演出したい時に良さそう。シンセパッドの強い味方感を感じます。

Grounded

濃密で重心が下がる感じ。芯を残しつつリバーブ感を出したい時や、ルームリバーブ的な空間演出系の使い道に合いそうです。

負荷はやや高め

CPU負荷がやや高めなのがちょっと気になるといえば気になるかな…という感じです。

とはいえ最近のリバーブプラグインならこんなもんかも知れませんが、アンプシミュレーターよりも若干高負荷な感じです。

Waves のリバーブのようにバンバン挿していける感じではなさそうですが、エフェクティブな使い道がメインになりそうなのでそこまで問題はないかも知れません。

まとめ

ということで Native Instruments からエフェクティブでクリエイティビティの高いリバーブ「RAUM」の紹介でした。

同じ NI のディレイプラグイン、Replika と質感の方向性も似ていますし(Replika 超愛用してます)、RAUM と Replika を組み合わせて無限のアンビエンスが作れそうです。

使い道としてはシンセやウワモノ系、リードギター、ボーカル辺りがハマりそう。エレクトリックな加工と非常に相性が良さそうな印象です。また Replika と組み合わせてサンプリングネタなどをアンビエントに加工するような用途にも活躍しそうな予感。

総括としては、なんというか「シンセ的なリバーブ」だと感じました。

商品情報

公式のリンクを貼っておきます。