音楽でプロを目指していません
音楽活動や、特にバンド活動をしていると、イコールプロを目指していると解釈される風潮や価値観を感じたことがあります。それが何故なのか、またその価値観の是非について、私なりの考察と意見、想いをまとめました。
バンドマンに対するステレオタイプ
前置きです。本当になぜなのでしょう。
バンドマン=デビューを目指して夢を追っかけている、というイメージが一般社会において謎に浸透していませんか。
私が以前に働いていた勤め先でも、まわりにバンドをやっている事を話したら自動的にそういう解釈をされました。
しかも何故か違うといっても聞き入れて貰えず…目の前の現実ではなく先入観で話が完結しているような感じでしたね。
音楽活動でも特にバンドに対してはこの類の偏見が非常に強いように感じますね。
まあ確かにそんな活動をしている人もいるにはいますが、本当にごく一部ではないでしょうか。
これはよく言われる例えですが、車が好きな人が皆レーサーを目指しているわけではないのと同じように、音楽好きが皆プロデビューを目指しているわけではない、ということ。
車の趣味なら多くの人が現実的な想像を出来るのに音楽だと発想がぶっ飛んでしまうのは何故なんでしょうね…?
成功していないとバカにされがち
バンドや音楽活動をしているだけで、売れていないとバカにして来る人が一定数います。(いました)
趣味でやっちゃいけないなんてことはない筈だし、バンドの話で言えば正直、バンドを結成するより就職する方がよっぽど簡単なんですけどねえ。
音楽への理解が浅い
一般人が触れる機会のある音楽や、彼らが知っている音楽とは、一体どんなものでしょうか。
恐らく殆どが、いわゆる音楽業界による大衆向けの商業J-POPではないでしょうか。
別にそれらがアイドルでもバンドでも何でもいいのですが、要は大衆メディアに登場する、「既に商業的に成功している音楽」です。それしか彼らは知らないのです。
なので、音楽=商業音楽という認識で、それ以外は発想すらない、という人が多いのではないでしょうか。
それしか知らないので、音楽をやっていることのゴールが商業音楽だと自動変換されてしまうのではないでしょうか。
音楽趣味=ファン
音楽を趣味にしている=ファンとしてライブなどに行くこと、みたいなステレオタイプが一定あるのでしょうか?
プレイヤーとしての音楽趣味という発想が一般社会にはあまり浸透していないように感じることがありました。
カルチャーに疎い
上述のように、サラリーマン様が立派で偉いかのような価値観が強い世の中であると感じます。
毎日スーツを着て会社に出勤し、プライベートでは結婚して子育てをする。それ自体は悪くないですが、それしか考えていない人が多いのでは?(貯金や投資などの話は除く)
日本は、一部界隈ではディープなサブカルチャーが発展している部分もありますが、基本的には上記のような「何も考えていない人たち」(語弊を覚悟で敢えてそういう言い方をします)が圧倒的多数派なのではないかと感じます。
つまり、全体でみると、音楽に限らずですがカルチャー全般に疎いのではないかと。なので理解されにくいのではないかと。
音楽はカルチャーです。逆に言うと、そこが欠落している音楽には魅力がないとも言えます(完全なる主観)
趣味で音楽活動をしても良いよね
音楽は、ある種の芸術や表現活動でもあると思います。
そういったものに対して、売れること=成功のような捉え方は、甚だ軽薄かつ浅はかであるように感じます。
寧ろ、趣味の世界だからこそ活きてくるクリエイティブの可能性が多数眠っている世界のはずです。(それが収益化できれば尚良しですが)
よって、音楽活動においてステレオタイプな価値観に流されることは本質を見失うことに等しいようにも感じます。
当たり前だけど、音楽やってるみんながみんな、それで食っていこうと思っているわけないよね。
其々の楽しみ方でいいじゃないかと。仕事をしながら、お金にならない音楽を突き詰めたって良いじゃないかと、声を高らかに主張したいものです。