【チップチューン】Ugritone Koji レビュー【スーパー正男?】
スーパーファミコン風のレトロでシンプルなチップチューン音源、Ugritone「Koji」についてレビューしたいと思います。
Koji とは
Koji は、フィンランドのデベロッパー Ugritone が販売しているチップチューン系のソフト音源です。
Ugritone といえば、アンダーグラウンドなメタルにフォーカスを当てたドラム音源などの、ちょっとマニアックなメタル系を中心に扱うデベロッパーですが、、
Koji は、そんな Ugritone のラインナップの中でも異色といえるチップチューン音源です。というか唯一のメタル系以外のプロダクトでしょうか。
16-bit Retro Gaming Sound Library ということで、スーパーファミコン辺りの16ビット系チップチューンサウンドを収録した音源となっています。
個人的にチップチューンサウンドは時々使うことがあるので、セールになっていたタイミングで購入してみました。
Koji の機能と特徴
GUI がこちらです。
上部にマリオを彷彿とさせる横スクロールアクションゲーム風の画面があり、立ち上げるとこの中のキャラクターがずっと動いています(笑)
GPU を喰うのでアニメーションをオフにする機能は付けて欲しいですね^^;
しかしこの手のゲームで Koji などと言われると、インターネット老人的にはスーパー正男(※)の弟の浩二が浮かんできますね…。
画面下部はコントロールパネルとなっており、ご覧の通りスーパーファミコンのコントローラー風の GUI になっています。
出来ることは非常にシンプルで、プリセットローダーの他に、右のボタンで音色に対してアタック・リリース・ディレイ2種類を調整できるのみです。
プリセットローダーは左右の十字キーでも操作できますが、まあそれだけですね。とにかくシンプルです。ちなみにマニュアル等もありません。
プリセットは全57種類搭載されており、パッド・リード・ストリングス・ブラス・パーカッションなど、それっぽい音は一通り入っています。
自分でイチから音を作ることは出来ず、基本的にプリセット再生機です。出来ることも右ボタンの項目にある微調整のみですね。シンセに詳しい人だと少し物足りないかも知れませんが、個人的にはシンセに疎いこともあってこれで十分ですね。
Koji の音や全体的な所感
リアルなスーファミ音源という感じではなく、あくまでスーファミ風の16bit音源ライブラリといった印象です。
冒頭に掲載した公式のデモ音源の質感そのまんまな感じですね。使ってみて印象が変わるということもなく、本当にあのままの音です。
ゴリゴリのチップチューン曲を作るなら他にもっと良い音源があるような気がしますが、ちょい役で使ったりする分にはオケにも馴染ませやすく丁度良い塩梅のサウンドキャラクターに感じます。
個人的にはスーファミ系の 16bit サウンドって、ゲームボーイ系のガツッとした 8bit サウンドよりも柔らかい感じが好みなんですが、特にパッドやオルガン系の音色にその辺りの良さを感じることが出来ます。結構好きですね。
また、チップチューンという括りに拘らなくてもレトロチープ系のシンセと見ても良さそうに感じます。Windows の 32bit 時代に反乱していたフリー VST 音源の使えるモノをかき集めたような印象すら受けます(笑)
ただ、あくまでも有料音源になります。定価は $45 ですが…いやちょっと高くないか?
私はセールで $5 で買ったのですが、これで丁度良い気がする…。プロダクト自体もなかなかチープですからね。
まとめ
ということで、Ugritone の「Koji」について紹介させて頂きました。
ちょっとした引き出しとしてチップチューン系の音色が欲しい時には結構良いんじゃないかなーと思います。
フリーのファミシンセなどでも良いですが、さすがに有料音源なので、それよりもう少し引き出しが広がる感じですね。
ただ、内容的に定価で買うのはあまりおすすめしません。買うならセールを狙うことを強くおすすめします。