「バンド 辞めたい」という検索ワードに震える
「バンド 辞めたい」という検索キーワードを見つけました。つまりそれだけバンドを辞めたいバンドマンがいるということですが、一応バンド歴10年位の私なりに辞め方や考え方について切り込んでいきたいと思います。
バンドを辞めたい!?
…まあ、バンド活動って大変ですからね。そのように思うことの一度や二度はあるでしょう。
好きで始めた事とはいえ、やっていくと色々ありますからね。
私自身も大量のポシャったバンドを経験していますからお気持ちお察しします。
しかし何故「バンド 辞めたい」などと検索するのでしょうか。
辞め方に困っている感じでしょうか。
はたまた、モチベーションが下がってきて辞める選択肢がよぎってきたけど、まだ決断はできてなくてひとまず他の人の事例を見たいとか、そんな感じでしょうか。
その辺り私自身もよく経験してきた事ですので、少し自分の経験を踏まえてお話しさせてください。
バンドの辞め方
飛ぶ
立ち上げ期の不安定なバンドだったりすると、バックレや音信不通、LINEで一言残して勝手に去るなんていうのは普通にあります。
無責任な人ってどうしても一定数いるので、本当に立ち上げ期のバンドにはバックレはつきものです。
もちろん良いとは思えませんが、せいぜいLINEを交換したくらいの他人が相手となると、そういった無責任な飛び方をしても痛い目を見ることは無かったりするのが正直なところですね…。
リーダーに伝える
これも立ち上げ期に多いパターンですが、言い出しっぺのリーダー的な人物に先に連絡や相談をするパターンです。
加入時にも大体その人とのコミュニケーションから関係が始まっていると思うので、既に関係がこじれていなければ楽なパターンであることが多いと思います。
その後の対応は相手次第なところもありますが、代わりに脱退の旨を他メンバーに伝えてくれたりしてスムーズに終われることが多いかもしれません。リーダーが常識人だと思えるケースなら、この形が無難でしょう。
会って理由を伝える
ある程度活動してきたバンドだとだと腹を割ってこれが良い気がします。
活動をやっていくうちにどうしても方向性にズレが発生したり、各々の環境の変化でバランスが取れなくなってきたり…という事はあります。
そのように辞める理由がハッキリしている場合は、正直にその旨を伝える、ストレートなやり方で良いでしょう。
まともにやってきたバンドはこれに限ると思います。なんというか、人として筋は通したいよね。
理由は正直に伝えれば良いと思います。
ケンカ別れにならないようにするには、批判的な言い方にならないように気をつけることです。バンドやメンバーのことを悪く言うのは最悪なので、そこはあくまで相手を尊重しつつ、感謝を伝えつつ、自分の理由を伝えるべきです。
それでもケンカになる場合はしゃーない。
いつまで続けるかはキッチリ決める
仕事を辞める時と一緒ですが、いつ限りで、という期間を決めて辞めるとお互い動きやすいと思います。
バンド側も以降のブッキングの調整や、新メンバーの補充などありますからね。
直近でライブが決まってるのにバックレるような形はマジで人としてどうかと思いますので止めましょう。
事例
ここからは私が体験したメンバー脱退の事例をいくつか紹介します。
ちょっと特徴的だったものを中心に紹介するので直接的に参考になるかは分かりませんが、色んな事があるもので…笑い話にでもなれば幸いです。
LINEグループが自分だけに
新規結成で、日曜日に顔合わせMTGをしてポジティブに解散した次の月曜日。
まず1人が「やっぱりちょっと違ったので外れます」との事で勝手にLINEグループから抜けました。
それを見た別のメンバーが「自分も…」と言って勝手に抜けました。
それを見たもう一人が「この流れは自分のせいだ…」と言って勝手に抜けました。
それを見たもう一人が「これはあかん!仕切り直しや!」と言って勝手に抜けました。
…そんな事になっているとは知らずに仕事を終わってスマホを見たら、LINEグループが自分だけになっていました。笑
3人目の方は特に何をした訳でもなかったのですが、なぜご自身が悪いと思われたのだろう。
詰められてクビに①
噛み合わないとよくあるパターンかも知れませんが辛いパターン。
クビになった方は、実力が追いついていなかったようで次の活動がその方の練習待ちになりがちでした。一方で会うと何かと調子に乗る癖があり、他のメンバーをよくイラつかせていました。
特に彼のパートで曲が形にならない事によりライブが先延ばしになっていったこともあって、メンバーの不満が徐々に表面化していきます。
本人も流石に察してきたのか、練習を頑張る…のではなくて、体調不良スタジオ欠席が増えてきました。
ドラムの方だったので居ないと割と困る中、よりによって当日の直前に欠席連絡が入る事が頻発してきて、メンバーの怒りは頂点に。
久しぶりに顔を出した日に相変わらずの調子だったこともありメンバーの怒りが爆発してしまい、彼はメンバーにさんざん詰められた挙げ句、追い出されるように辞めていきました…。
私は状況的に仕方ないだろうと思って見ていましたが、今思うと色々若さ故。
詰められてクビに②
今度は私が詰められてクビになった時の話です。
ちょっと精神不安定気味な空気感強めな新規結成のバンドだったと記憶しています。
最初にお会いした際に壮大な夢やビジョンを語られ、どこまでやれるかはともかく形になったら面白そうだと感じたので参加してみました。
その後メンバーを紹介していただき色々話をして、後日デモ曲をいただきました。
しかし、そのデモ曲がちょっと…というかかなり難ありな感じで、先のビジョンとのギャップに驚いてしまって、少し意見を言ってしまったのですが、見事ヒンシュクを買ってしまいました。
その後、私に宛てて(罵詈雑言込みの)すごい長文のLINEがグループに送られてきました。
なんとか建設的な形に軌道修正できないか対応は試みたものの、既に全員対1となっており、自分のコミュニケーション力ではどうにも出来ず、そのまま降りることとなりました。
音楽以上に、仲良しの輪を乱してはいけません。
予想だにしないタイミングでバックレ
何度か会って話を進めておりメンバーとも意気投合しているように見えたものの、いざスタジオ練習になると来ないことが多く、後からよくわからないトラブルに巻き込まれていた旨の連絡をいただく事が多い方でした。
それで一度クビになったのですが、もう一度チャンスが欲しいとの事で一旦保留に。
その後は最低限顔を出して頂けるようになって、ある日、紹介したいバーがあるとの事でスタジオ練習後に皆で行きました。
そこで店主さんも絡めて色々盛り上がり、円満な感じで「次回スタジオもよろしく~」と解散したのですが、それっきり音信不通になりました。
皆「???」という感じでしたがまあそんな事もあるのがバンドの世界です。ちなみにその後の消息については深追いしていません。
辞めたいなら辞めよう
元も子もないですが…辞めたいと思っているなら基本は辞めたほうが良いと思います。
無理してやらなくて良いと思います。
迷いがあるとどうしても良い動きって出来なくなってきますし、既にどこかしらで気持ちが離れている証拠です。そうするとプレイにしろクリエイティブにしろ質は下がってきますが、そういうのって結構メンバーには見抜かれるものです。
そうするとお互い気持ちよく活動できなくなってしまいます。
バンド活動に限らずですが、ネガティブって伝染するので結構注意が必要です。
少し先の未来を想像してみて、そのバンドで自分が活き活きしている姿が想像できなければ、潔く身を引くのが良い選択肢である場合が多いです。辞める決断も時には大切です。
迷っている人へ
「辞めたいなら辞めればいい?それが出来ないから検索してるんだ」
それもわかります。
迷いが全く発生しないことって恐らく無いです。
迷いながらも前へ進んでいく、歩み続けることにも価値があったりします。
私も苦手ですが、続けることって凄いことだと思います。続けることに価値がある。継続は力なり。
もし迷っていても、そのバンドをやることに少しでも価値やメリット、喜びや楽しさを感じるなら、ぜひ踏ん張って続けてみて欲しいです。
音楽よりも人間関係に疲れてしまった人へ
バンドって正直、人間関係がかなり大きなウエイトを占めます。
音楽は好きだけど、その辺に疲れてしまった…という方には、DTM をオススメします。