ネットのDTM情報を鵜呑みにしすぎない

Youtube、SNS、ブログなどで DTM に関する情報が多数発信されています。当ブログもそんな発信源の1つではあるのですが、今回はちょっとカウンター的なテーマです。

はじめに

この記事は、ネットにアップされている DTM 情報を否定するものではありません。

ときどきツイッターなどで、「Youtube や SNS やブログの情報を信じるな」みたいな発言を見かけますが、こういった発言の意図ないし解釈の仕方について掘り下げてみようというのが一点です。

もう一点、それに伴って「情報の受け取り方」についてオススメの考え方を提示させて頂きたいと思います。

私自身、DTM を始めたばかりで右も左も分からなかった頃に、当時運営されていた DTM ブログを頼りにして知識を身につけたり課題解決をしてきました。自分の活動において DTM ブログに救われてきた部分が非常に大きいので、現在は自分でも DTM ブログを運営している次第。

なので、寧ろ情報発信者へは敬意を込めて、この記事を書いています。

音楽に明確な正解はない

一口に音楽とっても、そのスタイル、主義、カルチャーなどは無限に細分化されています。

細分化されている各界隈の中で、良いとされるものの基準はそれぞれ全く別軸だったりします。界隈が異なると全く別世界になるのが音楽というもの。

また、音楽や楽曲の良し悪しに関しても、聴く人の感性や体験、価値観などに委ねられる部分が大きいです。十人十色の良し悪しの判断基準があるので明確な正解はないと言えます。

私自身を例にしても、極端な話ですが、超劣悪な音質の超アンダーグラウンドなバンドのデモが気に入ることがある一方、プロダクションのレベルが非常に高いメガヒットを飛ばした商業音楽には全く興味を示さないこともあります。

また、私は海外のエンジニアの動画をよく見るのですが、同じジャンルやスタイルの方々であっても皆それぞれ処理方法って違うんですよね。それぞれ自分の正解を持っているんだと思います。

つまり何が言いたいかというと、自分が作りたいと思っている音楽と、情報発信者が見据えている音楽が異なる場合、その情報は自分にとってあまり役に立たない、ということです。

ただしその辺が完璧に一致する事もまずあり得ないですので、あくまで一定の線引きをしつつ情報を受け取るべきだと思います。

あくまで「ヒント」である

上記の通り、音楽には明確な正解はありません。言い換えるならば、正解とは自分で決めるものでしかありません。

では情報発信者は一体何を発信しているのでしょうか?

それは、ヒントやキッカケです。正解を教えているわけではないんです。

私のブログでも、例えば「XXX というプラグインは YYY という使い方が出来ます」的な事はよく書いていますが、そう使わなければいけないというわけでは全く無いんです。あくまで一例や個人的見解を紹介している形です。

それがヒントになって自分にとっての答えを見つけたり、そのキッカケになってくれれば良いな、という想いで、少なくとも私は記事を書いています。また私が見る限り、多くのエントリーは同じような意図であるように見受けられます。

なので、妄信的にエントリー内容を信じてしまうのではなく、自分にとっての答えを導き出すための参考資料と捉えて情報を受け取るのが良いのかなと思います。

時には質の低い情報も!?

まず前提として、発信者はみな一生懸命コンテンツ作っています。発信内容に対する調査や学習も行い真剣に発信活動をされていることと思います。

しかし、発信者がすべて正しいわけではありません。

時には調査が足りていなかったり、間違った内容だったり、否定意見の多い内容だったりを発信してしまうこともあるでしょう。私もあると思います。アマチュアの活動家の方もいらっしゃいますし、なんならプロだって人間誰でも間違えることはあるはずです。

私に分かる範囲でも、有名なブロガーの方であっても間違ったことやおかしなことを書いているケースは時々見受けられます。(DTM分野に限らず)

加えて「主義が違いすぎるが故に間違いに見える内容」もあるかも知れません。

それ自体はどうしても仕方がない部分はあります。なんなら大手のメディアにだって変なエントリーはありますしね。

また、DTM 界隈では少ない印象ですが、ただ数値を稼ぐ目的だけのエントリーというものも存在します。芸能人や事件に関する、実質的な中身のないまとめ記事などを見たことがある方も居るのではないでしょうか?

他にも、エントリーの内容よりも自分のほうが詳しい、なんてケースもあるかと思います。

こういった事情は避けて通れない部分がどうしてもありますので、情報を受け取る側も一定の理解、一定の距離感を持って情報に接する方が有意義になると思います。

参考や埋め合わせに利用するのが吉

そもそも音楽って明確な正解がない世界でもあるし、動画やブログに明確な正解を求めることはせず、鵜呑みにせず、参考程度や知識の埋め合わせとして情報を受け取るのが良いと思います。

その方がより有意義に情報を利用できるはずです。

Youtube、SNS、ブログなど現在は発信されるプラットフォームが増えましたが、どのプラットフォームにおいても同じことですね。タイトルでは便宜上「ネットの」としていますが実際はネットの情報に限った話でもないです。

冒頭に書いた「Youtube や SNS やブログの情報を信じるな」という発言にもこういった意図があるはずです。(中にはただのアンチ発言もあるかもしれませんが)

まとめ

色々書きましたが、要は「最終的には自分で確かめるしかない」です。

自分の音楽における解は自分で見つけるしかありませんので、当ブログでも、その「お手伝い」をさせて頂ければという所存です。