音楽共有サービス「Audius」とは何か【使い方】
ポスト SoundCloud となるかも知れない音楽共有サービス「Audius」。今回はこの Audius が具体的にどんなサービスなのかと、その使い方について紹介します。
Audiusとは
Audius は、ブロックチェーン技術を用いた新鋭の音楽共有サービスです。読みは「オーディアス」又は「アウディウス」だと思われます。
設立が2018年、サービスのローンチは2019年9月ということで比較的新しいサービスです。
音楽共有サービスといえば、2000年代には MySpace 、 2010年代には SoundCloud が台頭して界隈で有名になりましたよね。
Audius もこれらと同じように自分で音楽をアップして共有できるサービスです。
2020年代は Audius の台頭となるのでしょうか。まだ分かりませんが楽しみな感じはします。
Audius のサイトはこちら。
Audiusを支えるブロックチェーン
Audius が従来の音楽共有サービスと違う点は、ブロックチェーンを用いたシステムを採用している点です。
ブロックチェーンというのは仮想通貨等に使われている情報共有の技術です。
ブロックチェーンの基本思想は、どこか1箇所に管理を置くのではなく、ユーザー皆で管理権限を分散してその集合体で一つの管理体型とするというものです(非中央集権)。これによってビットコイン等は銀行のような従来の金融システムを介さずに通貨のやり取りが出来るようになりました。
Audius においては、従来の音楽業界(レコード会社など)がアーティストを搾取するようなあり方を変えたい、そのためにユーザー間で価値を直接交換できるブロックチェーン技術を使っている、という体のようです。
東京Indieさんの記事には以下のようなことが書かれていましたので参考までに。
現時点ではアーティストが収益をあげることはできないようですが、将来的には収益の90%はアーティストに、10%はノードオペレーターに分配し、リアルタイムで収益を受け取ることができるようにすることを目指すとのこと。
また、ブロックチェーンを利用して音楽を管理しているので、Audiusでは独自の暗号化トークン(仮想通貨)を発行して、早期にサービスに参加するアーティストやノードオペレーターにインセンティブを与えます。
これにより、今後トークンの価値が上昇すれば、Audius自体も、アーティストもノードオペレーターも収益を上げることができます。
…ちょっと難しい話になってしまってすみません。
Audius 実際の使い勝手は SoundCloud 等と殆ど変わらないため、作った曲をアップロードしたり他のユーザーの曲を聴いて楽しむだけです。
Audiusの使い方
上述の通り、基本的な使い方は登録して曲をアップロードするという SoundCloud 等でやっていた一連の流れです。
登録~曲アップロード流れを説明したいと思います。
トップページから登録を進めていくと、SNS のようにまず他のユーザーのフォローを促されます。
フォローして進めると、曲をアップするかプロフィールを埋めるか聞かれます。
ここで入力しても良いし、先に登録を済ませてから後で入力してもOKです。
登録が終わると自分のアカウントができます。アカウントのトップでは、フォローしたアカウントを元にフィードが作られてトップに表示されます。やはりSNSっぽいですね。
プロフィールページは下記のような感じ。一通り項目を埋めて曲をいくつかアップロードした状態です。
「Upload A Track」から曲をアップロードできます。
スキンは今風にダークモードを選択できました。暗すぎないダークモードでおしゃれかつ見やすいです。
あとはフォロー先のフィードを見つつ、自分の曲をアップしつつという感じで運用をしていけばOKです。
とても簡単でした。
再三言っていますが、インスタの音楽版みたいな、音楽 SNS っぽい雰囲気が強めですね。
$AUDIOトークンについて
2020年10月頃に、$AUDIO というトークン(仮想通貨)が発行されました。
$AUDIOトークンは Audius プラットフォームのセキュリティや機能、ガバナンスに関与するトークンとして設計されているとのこと。
正直なところ筆者はイマイチ理解できていないのですが、$AUDIO を持っていると Audius を有利に使えるようになる…みたいに考えておけば良いでしょう。。
とりあえずイーサリアムネットワークにおける ETH や、COSMOS ネットワークにおける ATOM のようなものであるはずです。
筆者は早い時期から Audius に登録していたので、先行者利益として $AUDIO のエアドロップを受けることが出来ました(知らない間に付与されていた。。)
現時点では Audius 内での $AUDIO の使い道はまだフワッとしていますが、エアドロップ以降筆者のアカウントはフォロワー増加率が上がりました。トークンの保有量に応じてアカウントがレコメンドされる仕組みがあるのでしょうかね。
(なので Audius を使いたい以上価格が上がろうが売れないっすね^^;)
なお、$AUDIO は大手仮想通貨取引所の Binance に上場しており、Binance のアカウントを作成すれば取引が可能です。(※日本円での取引は出来ません。ビットコインやイーサリアム建での取引となります。)
徐々に盛り上がって来る?
現状新しいサービスということもあってか、サービス自体はまだ大きな盛り上がりを見せているかは微妙なところ。
ある程度盛り上がっているかなと思えるのは一部のエレクトロ系のジャンルのみといった印象です。
例えば「タグ:METAL」とかで検索しても、私のほぼ再生されていない楽曲ばかりが出てきてしまうくらい閑散としていますね。。
私が無名なのはともかくとしても、Audius が流行るのにはもう少し時間がかかるかなという感じがします。
実際のところ、我々音楽家にとってはブロックチェーン云々よりもサービス自体の盛り上がりの方が重要なポイントですよね。まだ新しいサービスですし、その点ではまだまだ今後に期待したい感じです。
まとめ
Audius の紹介をさせていただきました。
ブロックチェーン云々で少々とっつきにくい印象があるかもしれませんが、実際の使い勝手は SoundCloud 等と同じなので心配は不要でした。
実は、他にもブロックチェーン系音楽サービスはあるんですが、私には使い方が全くわからなくて Audius 以外には参入できていません。
ブロックチェーンアプリ全般的に、発展途上感が強く一般人には分かりにくい UI の物が多いですが、その辺り Audius は従来の WEB アプリと変わらない感覚で利用できるのが非常にありがたいし、将来性を感じるポイントでもあります。
Audiusに求めること
さて、なんだかんだ言っても結局、音楽共有サービスの良い所って、そこにシーンが出来る事かなと思います。
かつて SoundCloud から Vaporwave 等のシーンが発生したように、そのサービスを中心に音楽コミュニティが形成されること。
この手の共有サービスに期待したいポイントとしてそういったコミュニティの部分があります。
SNS 的だったりユーザー間で価値交換ができるような色を打ち出しているなら尚更ですし、あくまで音楽人間にとっての本質はそこではないでしょうか。
2020年代の音楽ジャンルが Audius から生まれるような動きに期待したいです。
これが1点。
そしてもう1点は、ブロックチェーンアプリとしての発展によって、誰でも音楽で収益を得られるようなプラットフォームとなることです。
$AUDIO がドロップされたり交換される仕組みが整って NFT マーケットなんかも出てくれば可能性全然あるんじゃないかなと…フワッと期待しています。
利用のすゝめ
トークンの発行が始まっている事もあるので、プラットフォーム上でのトークンの使われ方が整備されてくれば、将来的に Audius 上で誰でも音楽を収益化できる未来が来る可能性は十分考えられます。
サービス自体の使い勝手も良いので、個人的には Audius の利用を推していきたいです。
SoundCloud 等のユーザーの方も、Audius への移行または併用をしてみてはいかがでしょうか。
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