メタルの作曲って実は簡単です。要点を教えます【初心者向け】

こんにちは。Lostmortal@DTMブログ (@lostmortalmusic) です。

メタルって難しいことをやっているように見えるかもしれませんが、楽曲構造の法則はある程度決まっているのでコツを掴めば作曲できます。今回はそんなメタル音楽の作曲方法における要点をご紹介します。

はじめに(記事内容への補足)

この記事、時々炎上しているのを見かけます^^;

スミマセン、もともと話題作りにと思って半ばネタ的に書いた部分は否めないのですが、書いている内容自体は、私自身が曲を作りたくても右も左も分からなかった頃に、苦悶の末になんとか糸口を見出した時の体験を基にしています。

なので、例えばスクールで習うような内容(あるのか分かりませんが)などとは大きく剥離しているかも知れませんが、記事の目的としては「はじめの1歩を踏み出すキッカケを提示したい」という部分が強いです。

経験上、この類の作曲って一般的に入手できる作曲指南本などでは、特に知識が浅いうちは内容とやりたいことがイマイチ繋がらずに参考にしにくい場合が多いと思っています。というか私がそうだったので。

しかし何かしらのキッカケで1歩踏み出すことさえ出来てしまえば、あとは自分の目的に向かって自力で進んでいけるのではないかと思います。その1歩に利用してもらえたら良いのかなと。

また、既に自分の方法論が見出せている方にとっては、見た内容が自分の価値観と剥離していれば違和感を感じる事は至極当然だと思います。

しかし、音楽や作曲に明確な正解や正義というものはないとも思います。

もし自分の方法論が見出せている方であれば、当記事に限らずこのような類のエントリーを鵜呑みにせず自分のスタイルを信じた方が良いのではないかと思います。

ギターはリフが命

メタルの作曲はギターのフレーズが超大事です。

特にリフと呼ばれる、特定の印象に残るフレーズの繰り返しによって曲の骨格を形成していきます。

複数のリフやコード進行のフレーズを組み立てていくイメージ。

具体的なフレーズの作り方・特徴を細分化していくと以下のようにポイントを絞ることが出来ます。

リフの作り方

ではリフはどうやって作るの?という話ですが、リフの作り方に関して何か専用のメソッドみたいなものがあるわけではないです。

つまり、参考になりそうなものを真似ることからスタートし、ちょっと変えるなどしてオリジナリティを出していく。基本それを繰り返していくことになります。

その過程で、「この曲のここってどうなってるの?」みたいなモノが無限に出てくると思います。

それを紐解いていくヒントが、これ以下に書く内容になってきます。

ダウンチューニングをしよう

チューニングを下げて重さを出すことが多いです。

特にドロップチューニングといって、6弦(最低音弦)を他の弦より1音多く下げるスタイルが定番です。これは6弦ルートのパワーコードが弾きやすくなることもあってよく使われます。

実際チューニングを1音2音下げたところでそんなに低音にはなりませんが、質感が変わってくる部分が大きいので、好きな曲のチューニングを真似てみると良いです。

詳しくは下記の記事に書いています。

パワーコードと単音で攻めよう

メタルのディストーションギターはコードを鳴らすと音が濁りやすいので、濁りにくいパワーコードか単音弾きがメインになります。

よって基本的にパワーコードと単音を中心にリフを組み立てていきます。

コード進行もパワーコードのみで鳴らす場合も多いです。

ジャンルによっては本当にこれだけで大丈夫ですが、アクセントとしてコード弾きを入れる場合もあります。例えばブラックメタルだと短3度が良く出てきますし、オールドなメタルだとパワーコードよりも4度コードを使う場合が多かったりします。

0を刻もう

ギターで最も強い音は、6弦開放弦です。(7弦ギターなら7弦開放弦、8弦以下同じ)

通称ゼロ。tab譜で0フレットと書かれることが由来ですね。

一番強い音が一番頻出して然るべきです。ゼロを刻みまくりましょう。プレイアビリティ的にも、ゼロを基音にリフを組み立てていくと作りやすいしそれっぽくなりやすいです。

弾きやすく作りやすく強い。3拍子揃ったゼロ最強。

ブレイクダウンをかまそう

ブレイクダウンは、落としてモッシュを誘発するフレーズですね。ドカーンと落としてブチ上がるやつ。

ゼロを刻む神髄でもあります。笑

作り方はとても簡単で、ブリッジミュートでゼロをチャグりまくっていればそれっぽくなります。

あとは6弦1フレットと5弦の0を同時に弾いて、増4度の不協和音で落とす場合もありますね。デスコアに多いです。

ジャンルによっては全く不要ではありますが、メタルコアなど2000年代以降のスタイルなら取り入れると良いと思います。

Babymetal でも、メギツネの中盤に結構エグいブレイクダウンが入ってます。

(1:53あたり)

速弾きはなくてもOK

クラシックなメタルでは速弾きギターソロが花形のようなところがありますが、サブジャンルの細分化が進んだ近年のメタルでは必ずしも入ってくる要素ではないです。

やりたければ全然OKですが、あくまでも引き出しの一つとして持っておけば十分なのではないかと思います。

私の場合、フィジカルな反復練習が苦手で速弾きが習得できなかった(更に言えば楽器が苦手なためDTMに傾倒した)のですが、速弾きが出来ないからメタルは諦める…となるのは非常にもったいないので、無いなら無いで行けば良いかと。

打ち込みなら Shreddage がオススメ

Shreddage メタル系に特化したギター音源のシリーズ(一部例外有)になりますのでギターを打ち込みで作るならオススメです。

ギターの打ち込みに関して、バンドマンには嫌われるかも知れませんがNGということは決してないのでソフト音源も活用していきましょう。

ギター音源のオススメは下記にまとめています。

ベースはギターとユニゾン

ベースの作曲(アレンジ)は、ほとんどないに等しく、ギターのフレーズが決まればベースのフレーズもほぼ自動的に決まります。

なぜかというと、ベースはギターのルートに合わせてユニゾンする(同じフレーズを弾く)のが基本になるからです。

これは決して手抜きとかではなくしっかり理由があります。

ギターとユニゾンで弾くことでフレーズがひとつの塊となって最も強い音になるため、ユニゾンであることに価値があるのです。

もちろん動くフレーズを入れて変化を付けても良いですが、特殊なスタイルを除けばあまり動かしすぎるとポップな感じになりやすいので、あくまで基本はユニゾンと思った方が良いです。

音作りは好きなようにやってOKですが、ユニゾンすると聞こえるのは低音中心で、ベースそのものの音色は意図的に出さないとあまり分からない(かつ意図的に出すのは難易度が高い)なので、無理にイカツい音にしなくても大丈夫です。

ダウンチューニングをする

ギターのチューニングに合わせて必要なだけダウンチューニングをする必要があります。ただベースの場合、ギターよりもダウンチューニングを嫌って多弦で対応するケースが多いかも知れません。(打ち込みだとあまり関係ないですが)

ダウンチューニングについて詳しくは下記記事を御覧ください。

打ち込みなら Trilian などがオススメ

ソフト音源なら、しっかりと重さと量感のある Trilian が個人的にオススメです。あとは特化系の DjinnBass など

ベース音源についてはこちら。

ドラムは基本3つのパターン+α

メタルで基本となるドラムパターンは3つだけです。

まず、超基本の8ビートがひとつ。

そして8ビートを基準に、スネアが倍になった疾走ビート(※)と、スネアが半分になったハーフビート(ゆっくりのやつ)。

この3つをフレーズごとに使い分ける感じでそれっぽくなります。

+αは、ブラストビート。ブラックメタルなどで見られる高速連打のやつですね。必要に応じて導入すると良いです。

リフに合わせて細かいところに変化を付けていくとなお良いです。例えばブレイクダウンの時はバスドラムをリフとユニゾンさせるなど。

(※)疾走ビートについては下記にまとめています。

要所でキメを入れるとクオリティが上がる

イントロやリフの転換、ブレイクダウン前の煽りなどに「キメ」と呼ばれるブレーズを入れると一気にそれっぽくなります。ハードコア色が強いノリに特に有効。

キメとは、ビートを刻まずにリフに合わせてアクセントだけを入れるようなイメージです。

文字だけだと非常に説明が難しいですが…例えば Slayer の Raining Blood だとイントロの「ダダダ」がキメですね。あと最初の疾走の前とか。

(1:00くらいから始まります)

音作りはバッチバチな感じで

メタルドラムの音作りは高速連打しても潰れないタイトで強い音、そして轟音の中で埋もれないように高音のアタック音をかなり強調したバチバチなサウンドメイクをします。

打ち込む場合は限りなくベタ打ちに近い感じで基本の打音は全部フォルテでOKです。こういった音楽を想定していない資料を真似て強弱や表情をつけていくと弱い部分は埋もれてしまうことが多いので、拘るにしても一旦慣れてからの方が無難です。

Toontrack の Metal Machine なんかはこれ用途に特化して完璧に仕上げられているので即戦力でおすすめです。

フリーの Shino Drums も、作り込みは必要ですがポテンシャルは高くてオススメです。

サブジャンル問題

ここまで読んでいる方なら気になっていると思いますが、お察しの通り、ひとくちにメタルといってもサブジャンルが沢山あります。

しかし楽器隊の基本構造は概ね共通していて、今回紹介した内容は概ね多くのサブジャンルで通用すると思います。

リフの音階、グルーヴ、音作り、構成や展開、チューニング、特有の要素の有無などでジャンル感が変わってくる感じですね。

まとめ

今回紹介した要点を押さえていくと、とりあえずそれっぽいものは出来るのではないかと思います。

特有の要素や様式みたいなものがあるので、それらのいくつかを構造的に把握できれば概ね形には出来るはずです。

基本的な方法論を把握したら、あとはひたすら参考曲を聴いてインスピレーションを得て真似していけばOKです。

音楽理論に関しては、メロディックやネオクラシカル系を作りたければ押さえておいた方が良いですが、メロディ要素の希薄なスタイル(一例としてデスメタルやハードコア等)なら必ずしも必須ではないと思います。

また読んでいて感じた方もいるかも知れませんが、「始めの1歩」的な意味で敷居が低いのはメタルコアやポストハードコア系かなと思います。ブレイクダウン数パターンとサビを適宜並べれば最低限それっぽくなりますので、とりあえずやってみたいならここから入ると良いのではないかと思います。